米国株への投資は、もはや一部の富裕層だけのものではありません。1株から購入できる米国株は、少額資金しか持たない初心者にも大きなチャンスを提供しています。アップルやアマゾンといった世界的企業に1000円から投資できる時代になり、誰でも世界最大の株式市場の成長を取り込めるようになりました。本記事では、米国株への少額投資のメリット、始め方、おすすめ銘柄、注意点など、初心者が知っておくべき情報を徹底解説します。
米国株に少額投資するメリット

米国株市場は世界最大の株式市場であり、アップルやアマゾンなど著名企業が数多く上場しています。少額から始められる米国株投資には3つの大きなメリットがあります。分散投資がしやすいこと、高配当銘柄が豊富なこと、そして円安局面では為替差益も期待できることです。これらのメリットを活かせば、初心者でも効率的な資産形成が可能になります。
1株から購入できる米国株の魅力とは
米国株の最大の魅力は、1株単位で購入できる点です。日本株が100株単位での取引が基本なのに対し、米国株はほとんどの銘柄が1株から購入可能です。例えば、アップルやマイクロソフトの株を1株ずつ購入することも可能で、約2〜3万円から世界的企業のオーナーになれます。

さらに近年ではマイクロ株(端株)サービスも普及し、moomoo証券の「micro米国株」では1ドル(約150円)から投資できます。これにより、高額な銘柄でも少額から分散投資が実現できるのです。例えば10万円の資金があれば、複数の人気銘柄に分散投資することが可能です。
少額からスタートできることで投資初心者の心理的ハードルが下がる点も大きなメリットです。少ない資金でも世界的企業に投資できることは、投資への第一歩を踏み出す上で大きな励みになります。株式投資は長期的に行うほど複利効果も発揮されるため、早く始めることが資産形成の鍵となります。
高配当が期待できる銘柄が豊富
米国企業は株主還元に積極的な傾向があり、高配当を提供している銘柄が豊富です。日本企業では配当利回り3%以上が高配当とされますが、米国では4〜7%の配当利回りを誇る企業も珍しくありません。マクドナルドやコカ・コーラなどの生活必需品関連企業、通信・医薬品企業は特に安定した高配当で知られています。
注目すべきは、米国企業の多くが四半期ごとに配当金を支払う点です。日本企業の多くが年1〜2回の配当なのに対し、米国企業は年4回が一般的。より頻繁に配当収入を得られるため、投資のモチベーション維持にもつながります。
配当の特徴 | 日本企業 | 米国企業 |
---|---|---|
配当頻度 | 年1〜2回が中心 | 年4回が中心 |
高配当の目安 | 3%以上 | 4〜7%も珍しくない |
また、米国には「配当貴族」と呼ばれる25年以上連続増配している企業も多数あります。長期投資家に人気のこれらの銘柄は、景気変動に強く安定した配当が魅力です。配当金を再投資することで複利効果を活用した資産形成も可能になり、長期的には大きな資産増加につながる可能性があります。
円安局面では為替差益も狙える
米国株投資のもう一つの魅力は、円安ドル高の局面で為替差益を得られる可能性がある点です。米国株は米ドル建てで取引されるため、株価が変わらなくても為替レートの変動によって円ベースでの評価額が変わります。
例えば、1ドル=150円の時に100ドルの米国株を購入し、株価が変わらずに1ドル=160円に円安が進んだ場合、同じ株が日本円では15,000円から16,000円に価値が上がります。つまり株価上昇がなくても1,000円の為替差益が生じることになります。
シナリオ | 購入時 | 売却時 | 利益 |
---|---|---|---|
株価変動なし・円安進行 | 100ドル(150円/ドル)= 15,000円 | 100ドル(160円/ドル)= 16,000円 | 1,000円(為替差益) |
株価10%上昇・円安進行 | 100ドル(150円/ドル)= 15,000円 | 110ドル(160円/ドル)= 17,600円 | 2,600円(株価上昇+為替差益) |
長期的に見ると、日米の金利差や経済成長率の違いから円安ドル高のトレンドが続く可能性があります。ただし、円高に振れると逆に為替差損が生じるリスクもあるため、長期・積立投資を基本とした戦略が適しています。定期的な積立投資(ドルコスト平均法)を活用すれば、円高時には相対的に多くの株式を購入でき、円安時には資産価値が高まるという好循環も期待できます。
米国株の少額投資を始める4つのステップ
米国株投資は思っているより簡単に始められます。必要なのは口座開設、資金準備、銘柄選び、そして注文の4ステップだけです。少額から始めることで、まずは投資の仕組みを学びながら経験を積むことができます。ここでは初心者でもスムーズに投資を始められるよう、各ステップを具体的に解説します。少額からでも長期・積立投資を続けることで、複利効果により資産が大きく成長する可能性があります。
STEP1:米国株取引ができる証券会社で口座開設
米国株投資の第一歩は、米国株取引に対応している証券会社で口座を開設することです。主要なネット証券では多くの米国株を取り扱っていますが、取扱銘柄数や手数料体系には違いがあります。
口座選びで重要なポイントは、取扱銘柄数、取引手数料、少額投資の可否です。マネックス証券は約4,900銘柄、DMM株は約4,000銘柄、moomoo証券は約7,000銘柄の米国株を取り扱っています。
手数料においては、最近は競争が激しく、DMM株やmoomoo証券では米国株取引手数料が無料になっています。
証券会社 | 取扱銘柄数 | 売買手数料 | 少額投資サービス |
---|---|---|---|
マネックス証券 | 約4,900銘柄 | 約定代金の0.495%(最低0米ドル) | マイクロ米国株 |
DMM株 | 約4,000銘柄 | 0ドル〜 | – |
moomoo証券 | 約7,000銘柄 | 0ドル | micro米国株(1ドルから) |
口座開設はオンラインで簡単に行えます。必要なのは本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)とマイナンバー確認書類です。
多くの証券会社では最短即日で口座開設が完了し、翌営業日には取引可能になります。初心者にはモバイルアプリの使いやすさも重要なポイントです。特にmoomoo証券のアプリは直感的な操作性と豊富な投資情報が特徴で、投資初心者にも使いやすいでしょう。
STEP2:購入資金(日本円or米ドル)の準備
口座開設が完了したら、次に購入資金を準備します。米国株は米ドル建てで取引されるため、日本円を米ドルに換える必要があります。まずは証券口座に日本円を入金しましょう。これは銀行振込やネットバンキングからの即時入金で簡単に行えます。
資金準備の方法には「円貨決済」と「外貨決済」の2つがあります。円貨決済は日本円のまま注文でき、証券会社が自動的に為替換算を行うため、手間がかかりません。一方、外貨決済はあらかじめ日本円を米ドルに両替しておき、米ドル建てで取引する方法です。取引のたびに為替手数料がかからないというメリットがあります。
初心者の場合は、まずは手間のかからない円貨決済から始めて、投資に慣れてきたら外貨決済を検討するというステップが現実的です。投資頻度が少なく長期保有が前提なら、円貨決済の手数料もそれほど気にする必要はありません。
円貨決済と外貨決済の違い
円貨決済のメリットは手続きの簡便さです。日本円の資金があればすぐに米国株を購入でき、別途米ドルへの両替作業が不要です。購入時に自動的に為替換算されるため、初心者でも迷わず取引できます。多くの証券会社では、特別な設定なしで「円貨決済」が標準の決済方法となっています。
デメリットは取引のたびに為替手数料が発生する点です。売買の度に円とドルの換算が行われるため、頻繁に取引する場合はコストが膨らむ可能性があります。また、証券会社が設定するレートで換算されるため、市場の実勢レートよりやや不利になることもあります。
円貨決済 | 外貨決済 | |
---|---|---|
メリット | ・手続きが簡単 ・すぐに取引できる | ・取引ごとの為替手数料なし ・為替レートを選べる |
デメリット | ・取引ごとに為替手数料が発生 ・レートが不利な場合も | ・事前準備が必要 ・反映に時間がかかることも |
外貨決済のメリットは、一度に大量の米ドルを用意しておけば、取引のたびに為替手数料がかからない点です。また、為替レートが有利なタイミングで両替ができ、米国株の配当金も米ドルのまま受け取れます。デメリットは事前に外貨両替の手続きが必要な点と、両替資金の反映に時間がかかる場合がある点です。
STEP3:購入したい米国株銘柄の検索
資金の準備ができたら、次は購入したい米国株銘柄を探します。米国株市場には6,000社以上の企業が上場しており、選択肢は豊富です。効率的に銘柄を探す方法を知っておくことが重要です。
米国株を検索する際に重要なのが「ティッカーシンボル」です。これは各銘柄を識別するアルファベット1〜5文字の略号で、日本株でいう証券コードに相当します。例えば、アップルは「AAPL」、アマゾンは「AMZN」、マイクロソフトは「MSFT」です。
初心者の場合は、まず自分がよく知っている企業や製品・サービスを利用している企業から検討するのがおすすめです。身近な企業は理解しやすく、投資判断もしやすいでしょう。例えば、iPhoneを使っているならアップル、Amazonでよく買い物をするならアマゾンなど、自分の生活と関連のある企業から始めるとイメージがつかみやすいです。
個別銘柄の選定に自信がない場合は、ETF(上場投資信託)も検討価値があります。特に「SPY」や「VOO」などのS&P500指数に連動するETFは、米国の大企業500社に一度に分散投資できるため、リスクを抑えた投資が可能です。マネックス証券やmoomoo証券では、こうしたETFも豊富に取り扱っています。
STEP4:米国株の買い注文方法
銘柄が決まったら、いよいよ米国株の購入注文です。注文方法は基本的に日本株と同じですが、いくつかの違いや注意点があります。証券会社のウェブサイトやアプリにログインし、該当の銘柄ページから「買付」や「注文」ボタンをクリックして注文画面に進みます。
米国株の最小購入単位は1株です。これは100株単位が基本の日本株と大きく異なります。例えば、アップルの株を5株、マイクロソフトの株を3株というように、少数での購入が可能です。また、moomoo証券のmicro米国株のような少額投資サービスを利用すれば、1株未満(0.01株など)の購入も可能です。
注文方法は主に「指値注文」と「成行注文」の2種類です。指値注文は価格を指定する方法、成行注文は今の市場価格ですぐに買う方法です。米国株市場では値幅制限がないため、成行注文では予想外の価格で約定する可能性があります。初心者は指値注文を利用するのが安全です。
取引時間 | 日本株 | 米国株(日本時間) |
---|---|---|
通常時間 | 9:00〜11:30、12:30〜15:00 | 冬時間:23:30〜翌6:00 夏時間:22:30〜翌5:00 |
米国株市場の取引時間は日本時間では夜間〜早朝になります。リアルタイムでの取引が難しい場合は、前もって指値注文を出しておくと便利です。NISA口座を持っている場合は、購入時に「NISA口座」を選択することで、将来の値上がり益や配当金が非課税になります。新NISA制度では成長投資枠で年間240万円まで投資可能で、積極的に活用すべきです。
注文時に確認したいのが手数料です。多くの証券会社では、NISA口座での米国株取引手数料が無料または割引されています。また、注文が約定すると保有銘柄一覧に表示され、配当権利なども自動的に獲得できます。米国株投資を始めるこの4つのステップは、一見複雑に思えるかもしれませんが、慣れれば非常に簡単です。
初心者におすすめの米国株投資サービス3選
米国株投資を始めるなら、使いやすさや手数料の安さ、サポート体制などを考慮して証券会社を選ぶことが重要です。ここでは初心者に特におすすめの3つの証券会社を紹介します。
それぞれに独自の強みがあり、投資スタイルや予算に合わせて選ぶことができます。どの証券会社もオンラインでの口座開設が可能で、最短即日から数日で取引を始められます。少額投資から始めたい方や、スマホで気軽に取引したい方など、様々なニーズに対応する証券会社を比較してみましょう。
マネックス証券

引用元:マネックス証券
マネックス証券は、米国株取引に特に力を入れている大手ネット証券です。約4,900銘柄という豊富な米国株ラインナップと、充実した投資情報が魅力です。2018年に米国のオンライン証券トレードステーション社を買収し、米国株取引のノウハウを強化しています。初心者から上級者まで幅広い投資家のニーズに応える取引ツールやサービスが揃っています。
特徴と手数料
マネックス証券の最大の特徴は、豊富な米国株関連サービスです。特に「銘柄スカウター米国株」というAIによる銘柄分析ツールは、数百の指標から米国企業の投資妙味を分析してくれる便利な機能です。また、通常の米国市場取引時間だけでなく、プレマーケットとアフターマーケットでも売買が可能で、日本時間の朝から夜まで幅広い時間帯で取引できます。
手数料面では、米国株の売買手数料は約定代金の0.495%(最低0米ドル)です。NISA口座での取引は手数料が全額キャッシュバックされるため実質無料となります。また、購入時の為替手数料が無料というのも大きなメリットです。決済方法は円貨決済と外貨決済の両方に対応しており、利用シーンに合わせて選択できます。
項目 | 内容 |
---|---|
取扱米国株数 | 約4,900銘柄 |
売買手数料 | 約定代金の0.495%(最低0米ドル) NISA口座は実質無料 |
為替手数料 | 購入時:無料 売却時:25銭 |
取引時間 | プレマーケット・本場立会・アフターマーケット対応 (日本時間21:00〜翌9:00、夏時間) |
少額から始められる仕組み
マネックス証券では「マイクロ米国株」サービスを提供しており、1株に満たない単位(0.1株や0.01株など)での投資が可能です。例えば、1株300ドル(約45,000円)するアマゾンの株式でも、30ドル(約4,500円)から投資できます。少額の資金しかなくても、高額な人気銘柄に投資することができるのです。
また、投資信託の積立は100円から始められるため、米国株のみならず投資信託を通じた米国市場への投資も手軽に行えます。マネックスポイントやdポイントを貯めることもでき、投資信託の保有残高に応じたポイント還元プログラムも用意されています。少額から始めたい初心者や、投資情報を重視する方に特におすすめの証券会社です。
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DMM株(DMM.com証券)

引用元:DMM.com証券
DMM株は、DMM.com証券が提供する株式投資サービスです。業界最安水準の手数料が最大の特徴で、特に米国株取引においては手数料の安さが大きな魅力となっています。シンプルで使いやすい取引ツールと、コストパフォーマンスの高さから、コスト重視の投資家に支持されています。
特徴と手数料
DMM株の最大の特徴は何といっても米国株取引手数料の安さです。2024年8月から米国株の取引手数料を0ドル〜としており、業界最安水準の手数料体系を実現しています。他のネット証券でも最低手数料0円やNISA口座なら0円としているところはありますが、すべての取引で米国株手数料が実質無料となるのはDMM株の大きな強みです。
また、スマホアプリでの米国株取引にも対応しており、外出先からでも簡単に取引ができます。取扱銘柄数も約4,000銘柄と豊富で、主要な米国企業のほとんどに投資することが可能です。さらに、保有している米国株は日本株の信用取引の担保にすることもでき、資金効率を高めることができます。
手数料の安さが魅力
DMM株の最大の魅力は圧倒的な手数料の安さです。米国株取引手数料が0ドルからという点は、特に取引頻度が高い投資家にとって大きなメリットとなります。例えば、月に10回の取引をする場合、手数料が約定代金の0.495%かかる証券会社と比べると、年間で数万円の手数料差が生じる可能性があります。
また、25歳以下の投資家を対象に現物取引手数料が実質0円になるサービスも提供しており、若年層の投資家にも優しい手数料体系となっています。口座開設も最短即日で完了し、急いで取引を始めたい方にも対応しています。
DMM株はコスト重視の投資家や、頻繁に売買する活発な投資スタイルの方に特におすすめです。手数料を極力抑えたい初心者投資家にとっても、低コストで米国株投資を始められる魅力的な選択肢となるでしょう。
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moomoo証券

引用元:moomoo証券
moomoo証券は、中国の金融テック企業FUTUが展開するオンライン証券サービスです。2022年に日本に上陸したばかりの新興証券会社ですが、高機能なモバイルアプリと革新的な少額投資サービスで急速に人気を集めています。特にスマホ世代の投資家から支持を受けており、投資初心者にも使いやすいサービス設計が特徴です。
特徴と手数料
moomoo証券の最大の特徴は、高機能な投資アプリ「moomoo」です。このアプリは直感的な操作性と豊富な投資情報を兼ね備えており、リアルタイムの株価情報やチャート分析ツール、ニュース配信などが無料で利用できます。特に米国株情報が充実しており、企業の財務データやアナリストレポートなども閲覧可能です。
手数料面では、米国株取引の売買手数料が完全無料という破格の条件を提供しています。為替手数料も片道20銭と業界最安水準です。取扱銘柄数は約7,000銘柄と業界最多クラスで、ニッチな銘柄にも投資できるのが魅力です。また、NISA口座にも対応しており、税制優遇を活用した投資も可能です。
項目 | 内容 |
---|---|
取扱米国株数 | 約7,000銘柄 |
売買手数料 | 0ドル(完全無料) |
為替手数料 | 片道20銭 |
取引時間 | プレマーケット・本場立会・アフターマーケット対応 (日本時間21:00〜翌9:00、夏時間) |
スマホでの使いやすさ
moomoo証券の最大の強みは、スマホアプリの使いやすさです。投資初心者でも直感的に操作できるユーザーインターフェースで、米国株の検索から注文までをスムーズに行えます。アプリでは「テーマ別銘柄検索」機能が充実しており、AI関連や電気自動車など、特定のテーマに関連する銘柄をまとめて表示できます。
また、業界初のサービスとして「micro米国株」を提供しており、1米ドル(約150円)から米国株投資が始められます。これにより、例えばアップルやテスラなどの株価が高い人気銘柄でも、少額から投資することが可能です。具体的には金額指定注文と株数指定注文の2つの方法で超少額から米国株投資ができる仕組みです。
さらに、アプリ内では「機関投資家の動向」を確認できる機能もあり、バフェット氏などの著名投資家が保有する銘柄情報も閲覧可能です。これらの情報を参考にすることで、投資初心者でも質の高い投資判断ができるようサポートしています。スマホで手軽に取引したい方や、最新のテクノロジーを活用した投資体験を求める方におすすめの証券会社です。
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米国株の少額投資で初心者におすすめの銘柄
米国株投資を始める際、どの銘柄を選ぶかは非常に重要です。初心者の場合は、まず知名度の高い優良企業から投資を始めるのがおすすめです。ここでは投資スタイル別に、少額から始められる代表的な米国株銘柄を5つ紹介します。安定性、成長性、配当、分散投資など、あなたの投資目的に合わせて選ぶことができます。これらの銘柄はいずれも世界的に有名な企業であり、ビジネスモデルが理解しやすく、長期的な成長が期待できる点で初心者にもおすすめです。
安定性重視なら「VISA(V)」
VISA(ティッカーシンボル:V)は、世界最大の決済ブランドを運営する企業です。クレジットカードやデビットカードなど、キャッシュレス決済におけるグローバルシェアNo.1の地位を確立しています。多くの消費者が日常的にVISAカードを利用しており、その事業モデルは非常に安定しています。
VISAの最大の魅力は、安定した収益構造にあります。決済処理手数料を主な収入源としており、世界中のVISAカード決済が増えるほど収益が増加するビジネスモデルです。キャッシュレス化の進展により、今後も長期的な成長が期待できます。特に新興国ではまだ現金決済が主流のエリアも多く、これらの地域でのキャッシュレス化が進めば、さらなる成長余地があります。
財務面でも非常に健全で、高い利益率を誇ります。2025年4月時点の株価は1株あたり約280ドル(約42,000円)ですが、配当利回りは約0.8%と安定した配当も魅力です。また、連続して増配を続けており、長期保有するほど配当金の恩恵を受けられます。景気変動の影響を受けにくい防衛的な特性を持つため、初めての米国株投資として安定性を重視する方におすすめの銘柄です。
テクノロジー銘柄なら「マイクロソフト(MSFT)」
マイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)は、世界最大級のソフトウェア企業であり、WindowsやOfficeなどの基幹ソフトウェアで圧倒的なシェアを持っています。近年はクラウドサービス「Azure」や人工知能(AI)分野への積極投資により、新たな収益源を確立しつつあります。
マイクロソフトの強みは、企業向けソフトウェアにおける圧倒的な市場支配力と、時代の変化に合わせたビジネスモデルの転換能力です。サティア・ナデラCEOの下で、クラウドファーストの戦略を展開し、サブスクリプションモデルへの移行を成功させました。これにより、安定的な収益基盤を構築しています。また、OpenAIへの投資を通じてAI技術の最前線に位置し、今後の成長分野を見据えた戦略も評価されています。
2025年4月時点の株価は1株あたり約420ドル(約63,000円)と決して安くはありませんが、配当利回りは約0.7%あり、配当と成長性のバランスが取れています。マイクロソフトは27年連続で増配を続けており、「配当貴族」の仲間入りも近いとされています。テクノロジー銘柄でありながら安定性も兼ね備えており、少額から始める初心者にとって理想的な投資先といえるでしょう。
配当重視なら「マクドナルド(MCD)」
マクドナルド(ティッカーシンボル:MCD)は、世界最大のファストフードチェーンを展開するグローバル企業です。世界100カ国以上に約40,000店舗を展開し、強力なブランド力とフランチャイズモデルによる安定した収益構造が特徴です。
マクドナルドの最大の魅力は安定した高配当にあります。2025年4月時点での配当利回りは約2.3%と、米国の大型株としては比較的高い水準です。さらに重要なのは、マクドナルドが47年連続で増配を続けている「配当貴族」であることです。これは景気変動にかかわらず、毎年配当金を増やし続けてきた実績を示しています。
配当の特徴 | 内容 |
---|---|
配当利回り | 約2.3%(2025年4月時点) |
配当頻度 | 四半期ごと(年4回) |
連続増配年数 | 47年 |
同社のビジネスモデルは、店舗の約93%をフランチャイズ化することで固定費を抑え、ロイヤリティ収入という安定した収益源を確保しています。また、デジタル化や宅配サービスの強化など、時代の変化に対応した戦略も推進しています。2025年4月時点の株価は1株あたり約270ドル(約40,500円)ですが、配当重視の長期投資家にとって魅力的な銘柄といえるでしょう。
成長性重視なら「アマゾン(AMZN)」
アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)は、世界最大級のEコマース企業であり、クラウドサービス「AWS」も手がける成長企業です。ジェフ・ベゾス氏によって創業され、書籍販売から始まったビジネスは、今や小売り、クラウド、広告、エンターテイメントなど多岐にわたる分野に拡大しています。
アマゾンの最大の魅力は圧倒的な成長力です。特にAWSは企業向けクラウドサービス市場でNo.1のシェアを誇り、高い利益率で会社全体の収益を牽引しています。また、Prime会員サービスによる囲い込み戦略も功を奏し、顧客の継続利用率は非常に高く、安定した収益基盤となっています。
2022年に20:1の株式分割を実施したことで、1株あたりの価格が下がり、個人投資家が参入しやすくなりました。2025年4月時点の株価は1株あたり約180ドル(約27,000円)で、手が届きやすい価格帯となっています。配当金はまだ出していませんが、これは会社が利益を成長のために再投資していることを示しています。成長株投資の王道として、長期的な株価上昇による利益(キャピタルゲイン)を期待する投資家におすすめの銘柄です。
分散投資なら「S&P500ETF」
個別銘柄選びに自信がない初心者には、S&P500に連動するETF(上場投資信託)がおすすめです。S&P500ETFは、米国を代表する大企業500社に一度に分散投資できる金融商品です。代表的なS&P500ETFには、「SPY」(SPDR S&P500 ETF)、「VOO」(バンガードS&P500 ETF)、「IVV」(iシェアーズ・コアS&P500 ETF)などがあります。
S&P500ETFの最大の魅力は、高い分散効果と運用コストの低さです。例えば「VOO」の経費率は年0.03%と非常に低く、長期投資に適しています。また、四半期ごとに配当金も支払われるため、インカムゲインも期待できます。S&P500指数は過去10年間で年平均10%以上のリターンを記録しており、長期的な資産形成に適した投資先といえます。
主なS&P500ETF | ティッカー | 経費率 | 運用会社 |
---|---|---|---|
SPDR S&P500 ETF | SPY | 0.09% | ステート・ストリート |
バンガードS&P500 ETF | VOO | 0.03% | バンガード |
iシェアーズ・コアS&P500 ETF | IVV | 0.03% | ブラックロック |
2025年4月時点の価格は、「VOO」が1株あたり約500ドル(約75,000円)ですが、前述のmoomoo証券などの少額投資サービスを利用すれば、数千円から投資することも可能です。S&P500ETFは「時間分散」「銘柄分散」「業種分散」の三拍子が揃った投資商品です。
「まずは米国株全体に投資したい」と考える方に向いている銘柄と言えるでしょう。
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米国株の少額投資で注意すべき5つのポイント
米国株投資は魅力的な選択肢ですが、初心者が気をつけるべきポイントもいくつかあります。ここでは、米国株の少額投資を始める際に特に注意すべき5つのポイントを解説します。これらのリスクや特徴を理解しておくことで、思わぬ損失を避け、より効率的な投資が可能になります。米国株特有の仕組みを知り、適切な対策を講じることで、初心者でも安心して投資を始められるでしょう。
為替リスクについて理解する
米国株投資で最も重要な注意点の一つが為替リスクです。米国株は米ドル建てで取引されるため、株価の変動だけでなく、円とドルの為替レートの変動によっても投資成果が左右されます。
例えば、1ドル=150円の時に100ドルの米国株を購入した場合、日本円では15,000円の投資になります。この株の価格が10%上昇して110ドルになっても、もし同時に円高が進んで1ドル=130円になってしまうと、日本円換算では14,300円(110ドル×130円)となり、株価は上がったのに円ベースでは損失が発生することになります。
シナリオ | 購入時 | 売却時 | 結果 |
---|---|---|---|
株価上昇・円高 | 100ドル(150円/ドル)= 15,000円 | 110ドル(130円/ドル)= 14,300円 | 700円の損失 |
株価上昇・円安 | 100ドル(150円/ドル)= 15,000円 | 110ドル(160円/ドル)= 17,600円 | 2,600円の利益 |
反対に、円安が進行すると為替差益が発生し、株価上昇と合わせて大きな利益につながる可能性もあります。為替リスクへの対策としては、長期投資や積立投資(ドルコスト平均法)が有効です。短期的な為替変動に一喜一憂せず、長期的な視点で投資することで、為替変動の影響を平準化できます。また、米国株と共に円建て資産にも投資して分散を図ることも一つの方法です。
手数料(売買・為替・SEC Fee)の確認
米国株投資では、日本株以上にさまざまな手数料がかかることを理解しておく必要があります。主な手数料は以下の3種類です。
まず売買手数料は、米国株の取引ごとにかかる手数料です。証券会社によって料金体系は異なり、約定代金の0.495%などの定率制や、完全無料の会社もあります。前述のDMM株やmoomoo証券では米国株の売買手数料が無料となっています。NISA口座での取引も多くの証券会社で手数料無料となっているので、積極的に活用するとよいでしょう。
次に為替手数料は、日本円と米ドルを交換する際にかかる手数料です。一般的には片道20〜25銭(1ドルあたり)程度ですが、証券会社によっては購入時の為替手数料を無料にしているところもあります。例えばマネックス証券では購入時の為替手数料が無料になっています。
手数料の種類 | 内容 | 一般的な水準 |
---|---|---|
売買手数料 | 米国株の売買時に発生 | 約定代金の0〜0.495% |
為替手数料 | 円とドルの交換時に発生 | 片道20〜25銭/ドル |
SEC Fee | 米国株の売却時のみ発生 | 約定代金の0.0008%程度 |
最後にSEC Fee(証券取引委員会手数料)は、米国証券取引委員会に支払う手数料で、米国株を売却する際にのみ発生します。料率は約定代金の0.0008%程度と非常に小さいため、あまり気にする必要はありませんが、存在を知っておくとよいでしょう。
これらの手数料は長期投資なら大きな影響はありませんが、頻繁に売買する場合は無視できないコストになります。特に円貨決済で取引する場合は、取引のたびに為替手数料がかかるため注意が必要です。手数料の安い証券会社を選び、不必要な売買を控えることで、コストを抑えることができます。
取引時間は日本と大きく異なる
米国株市場の取引時間は日本とは大きく異なります。米国市場の通常取引時間は現地時間で9:30〜16:00、日本時間では冬時間で23:30〜翌6:00、夏時間で22:30〜翌5:00となります。この時間帯は日本ではほとんどの人が就寝中であり、リアルタイムでの取引監視が難しいという課題があります。
時期 | 米国市場時間(日本時間) | 特徴 |
---|---|---|
冬時間 | 23:30〜翌6:00 | 11月第1日曜〜3月第2日曜 |
夏時間 | 22:30〜翌5:00 | 3月第2日曜〜11月第1日曜 |
この時間差の問題に対処するには、いくつかの方法があります。一つは指値注文を活用することです。買いたい価格や売りたい価格をあらかじめ設定しておけば、自分が寝ている間でも条件に合った場合に自動的に取引が成立します。特に初心者は成行注文を避け、指値注文を使うのがおすすめです。
また、一部の証券会社ではプレマーケット(市場取引前)やアフターマーケット(市場取引後)の取引にも対応しています。例えばマネックス証券やmoomoo証券では、日本時間の朝から夜まで幅広い時間帯で取引が可能です。ただし、これらの時間外取引は出来高が少なく、価格の変動が大きいことがあるため注意が必要です。
時間差によるリスクを軽減するためには、長期投資の姿勢を持つことも重要です。毎日の値動きに一喜一憂せず、長期的な成長を見据えて投資することで、時間差による心理的なストレスを減らすことができます。また、重要な企業イベント(決算発表など)のスケジュールを事前に確認しておくことも大切です。
値幅制限がないため成り行き注文に注意
米国株市場では値幅制限がないことが大きな特徴です。日本の株式市場では、一日の価格変動幅に上限(ストップ高)と下限(ストップ安)が設けられていますが、米国市場にはそのような制限がありません。つまり、理論上は1日で何倍にも値上がりしたり、ゼロ近くまで暴落したりする可能性があります。
この特性が特に影響するのが成行注文です。成行注文は「今の市場価格で即座に売買したい」という注文方法ですが、値幅制限がない米国市場では、予想外の価格で約定してしまうリスクがあります。例えば、重要な企業発表の直後などは価格が急変動することがあり、成行注文を出すと想定よりもかなり高い価格で買ってしまったり、低い価格で売ってしまったりする可能性があります。
このリスクを避けるためには、指値注文を活用することが重要です。指値注文なら「○○ドル以下なら買いたい」「○○ドル以上なら売りたい」と価格を指定できるため、予想外の価格での約定を防ぐことができます。特に初心者や、日本時間の深夜に寝ている間に注文を出す場合は、指値注文を使うことを強くおすすめします。
また米国市場には、価格が一定以上に急変動した場合に取引を一時停止するサーキットブレーカーという仕組みがありますが、これは市場全体や個別銘柄の一時的な取引停止であり、その日の取引が完全に停止されるわけではありません。値幅制限がないという特性を十分に理解し、慎重な注文方法を心がけましょう。
税金と確定申告の基礎知識
米国株投資で得た利益には税金がかかります。税金の仕組みを理解しておくことで、効率的な投資計画を立てることができます。米国株投資における主な課税対象は売却益(キャピタルゲイン)と配当金(インカムゲイン)の2つです。
まず、売却益に対しては日本で20.315%の税金(所得税15.315%+住民税5%)がかかります。この税金は通常、証券会社が自動的に源泉徴収してくれるため、確定申告は不要です(特定口座・源泉徴収ありの場合)。
一方、配当金に関しては少し複雑です。米国株の配当金には、まず米国で10%の源泉徴収税がかかり、その後日本でも20.315%の税金がかかります。この「二重課税」を調整するために、外国税額控除という制度があります。確定申告を行うことで、米国で支払った税金分を日本の税金から差し引くことができます。
課税対象 | 米国での税率 | 日本での税率 | 確定申告 |
---|---|---|---|
売却益 | なし | 20.315% | 特定口座(源泉徴収あり)なら不要 |
配当金 | 10% | 20.315% | 外国税額控除を受けるなら必要 |
これらの税金負担を軽減する方法として、NISA(少額投資非課税制度)の活用が効果的です。NISA口座で保有している米国株の売却益や配当金は非課税となります。ただし、NISA口座内の米国株配当金に対しても米国での10%源泉徴収は行われますが、この税金は外国税額控除の対象とならないため、実質的な負担となります。
また、為替差益(為替差損)は雑所得として課税対象となります。ただし、給与所得者の場合、給与所得以外の所得が年間20万円以下であれば確定申告は不要です。米国株投資を行う際は、これらの税金の仕組みを理解し、可能な限り節税対策を行うことが資産形成の効率を高めるポイントになります。
まとめ:米国株少額投資で資産形成の第一歩を踏み出そう

米国株への少額投資は、初心者にとって資産形成の第一歩として理想的な選択肢です。この記事で解説したように、米国株は1株から購入できる手軽さ、世界的企業への投資機会、長期的な成長性など、多くの魅力があります。特に少額から始められる点は、投資初心者の心理的ハードルを下げるのに大いに役立ちます。
投資を始める際は、まず自分の投資目的やリスク許容度を明確にしましょう。安定性を重視するならVISAやマクドナルドなどの優良企業、成長性を重視するならアマゾンやマイクロソフト、分散投資を重視するならS&P500ETFといったように、自分に合った銘柄選びが重要です。また、マネックス証券、DMM株、moomoo証券などの使いやすい証券会社を選ぶことで、スムーズに投資を始められます。
投資にはリスクがつきものですが、為替リスクや手数料、取引時間の違いなどを事前に理解しておくことで、そのリスクを最小限に抑えることができます。特に初心者は長期・積立投資の視点を持つことが大切です。短期的な値動きに一喜一憂せず、複利の力を味方につけて資産を育てていく姿勢が成功への鍵となります。
投資は早く始めるほど複利効果の恩恵を大きく受けられます。「少額だから意味がない」と思わず、今日から第一歩を踏み出すことが将来の大きな資産につながります。
もしも投資を始めるにあたって不安な場合は資産運用について無料で相談できるFP(ファイナンシャルプランナー)を活用するのもよいかもしれません。
最後に、投資は一度始めたら終わりではなく、継続的な学習と見直しが必要です。企業の決算情報や経済ニュースに触れる習慣をつけ、自分の投資方針が正しいか定期的に振り返りましょう。一度に大きな成果を求めるのではなく、コツコツと着実に資産を育てていく姿勢が、長い目で見れば大きな成功につながります。米国株への少額投資を通じて、将来の経済的自由への第一歩を踏み出しましょう。
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