今、話題になっているカブアンドですが、実際にはどんなサービスなんでしょうか?
今回はカブアンドとはどんなものなのか解説していきます!
カブアンドって何?
カブアンドは、株式会社カブ&ピース (KABU & PEACE Inc.)の代表取締役の前澤さんが”国民総株主”を目指して始めたサービスです。
前澤さんは、ファッション通販サイト「ZOZO TOWN」の創業者としても知られる実業家です。
サービスの内容はカブアンドが提供する電気、ガス、モバイル通信、ウォーターサーバー、インターネット、ふるさと納税などの利用金額に応じて株引換券をもらえるというものです。
株引換券は株をもらうために必要な電子チケットのようなもので、1枚1円の価値があります。
現在のカブアンドの株価は1株5円(見込額)なので、1株を受け取るために必要な株引換券は【5枚】となります。
プラス会員は株が2倍もらえる
月500円の会費を支払うと、カブアンドプラス会員になれます。
通常会員と比較して、株引換券の付与率が2倍になるのが最大の特徴です。
また、株がもらえる会員限定アンケートがあったり、前澤友作氏の記事にコメントができたりする特典も用意されています。
カブアンドの各サービスの特徴
カブアンドのサービスは、すべて生活関係のものです。
それぞれのサービスは、株式会社カブ&ピースと提携した各分野の専門パートナー企業が提供しているため、品質も問題ありません。
KABU&でんき
電力の品質や安全性は従来と変わらず、簡単に乗り換えが可能です。
沖縄県一部離島を除く全国でサービスを提供しています。いわゆる9電力(北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州)の供給エリアであれば利用可能です。
KABU&でんきの詳細はこちら≫≫
KABU&ガス
従来と同じ品質のガスが提供されるサービスで、料金設定は東京ガス・東邦ガス・大阪ガス・西部ガスの一般料金相当。契約中のガス会社の解約手続きをする必要がなく、申し込み手続きのみで利用可能です。
しかし、地域の都市ガス会社の一般料金は原料費調整単価に上限があり、KABU&ガスには上限がないため、原料価格が高騰した場合にはKABU&ガスのガス料金の方が高くなる場合があります。
KABU&モバイル
ドコモ、au、ソフトバンクのいずれかの回線を選択できる、モバイル通信サービス(MVNO)。端末や電話番号はそのまま利用できます。
データ通信量の異なるプランが用意されていて、次のような料金設定になっていますが、音声通話料とSMS通信料は別途発生します。
月額基本料
プランは申し込み後、いつでも変更できます。
変更の申し込み翌月からの反映となります。
3GB | 980円(税込1,078円) |
5GB | 1,180円(税込1,298円) |
10GB | 1,580円(税込1,738円) |
20GB | 1,980円(税込2,178円) |
50GB | 3,480円(税込3,828円) |
その他、通話定額、追加データチャージ、データ通信量の自動くりこしなどのオプションもあり。
なお、サービス提供を行うのは、ミーク株式会社です。
KABU&ひかり
KABU&ひかりは、NTT東日本・西日本の光回線を用いた光コラボのサービスです。現在、光回線(フレッツ光または光コラボ)を利用している方は、工事することなくサービスの利用が可能。初めて光回線を引く方などで工事が発生した場合も、実質無料になります。提供エリアは、NTT東日本とNTT西日本の両エリアです。
最大10ギガ(10Gbps)の高速インターネット通信なので、オンラインゲームや4K動画などの大容量通信をストレスなく利用できます。動画配信者やライバーなど、通信環境にこだわりたい人にもオススメです。
料金プラン
マンション・アパート | |
KABU&ひかり | KABU&ひかり10ギガ |
3,800円/月(税込4,180円) | 5,800円/月(税込6,380円 |
戸建て | |
KABU&ひかり | KABU&ひかり10ギガ |
5,100円/月(税込5,610円) | 5,800円/月(税込6,380円 |
KABU&ウォーター
いつでも美味しいお水が楽しめるようになるサービスで、天然水ウォーターサーバーと浄水型ウォーターサーバーの2種類から選択でき、月額料金は機種によって異なります。
天然水ウォーターサーバーは、1カ月1セット(12L×2)注文の場合の料金。浄水型ウォーターサーバーは定額料金制。
また、他社からの乗り換えの際の解約金について、最大16,500円まで負担してくれる特典も提供しています。すでに他社のウォーターサーバーを利用している方でも、気軽に契約できます。
KABU&ウォーターの料金
浄水型ウォーターサーバー | 1セット(12L×2本)ご利用の場合 | 天然水ウォーターサーバー
月々2,346円〜 (税込2,580円) | 月々3,680円〜 (税込3,974円) |
KABU&ふるさと納税
全国1,500以上の自治体、700,000点以上の返礼品がそろう、ふるさと納税のサービスです。
ふるさと納税のサイトは、カテゴリ検索はもちろん、人気ランキング、特集ページなども用意されているので、迷わずに返礼品が選べます。また、確定申告をしないで寄附金控除が受けられる「ワンストップ特例制度」も利用可能です。
リスクはある?カブアンドのメリット・デメリット
カブアンドには、従来のポイント還元サービスにはない特徴的なメリットがあります。
以下でメリットについて詳しく解説していきます。
カブアンドのメリット
株の価値が上がる可能性がある
カブアンドで付与されるのは、ポイントではなく株です。ポイントの場合は、「1ポイント1円」のように価値が定まっていますが、株は価値が変わっていきます。
現時点では1株5円の見込み額となっていますが、今後株式会社カブ&ピースが成長すれば、株の価値がそれ以上に上がる可能性を秘めています。ただし、逆に価値が下がるリスクがあるのも理解しておきましょう。
証券口座が不要で手軽に申し込める
一般的に株の売買を行う際は証券口座が必要ですが、カブアンドでもらえる株は上場前の未公開株です。そのため、売買ができないことから証券口座は不要です。サービスに申し込むだけで、あとは契約者向けのマイページで管理するだけなので、難しい手続きなどは一切ありません。
ただし将来、株式会社カブ&ピースが上場し、株の売買をする場合には証券口座が必要になります。
投資の学習機会になる
実践的な投資学習の機会として、カブアンドの株式保有は有効です。未公開株から上場までのプロセスを実際に体験できることで、株式投資の基本的な仕組みを理解することができます。
また、企業の成長と株式価値の関係を実感できる点も教育的です。自分が日常的に利用しているサービスの提供企業の株主となることで、事業への理解も深まります。
さらに、金融リテラシーの向上にも繋がります。株式投資の経験がない人でも、実際の株式を保有することで投資に対する理解を深めることができます。
未公開株投資のチャンス
カブアンドで取得できる株式は、将来の成長が期待できる未公開企業の株式です。一般的に、未公開株への投資機会は機関投資家や一部の投資家に限られており、個人投資家が参加することは難しいとされています。
ZOZOを成功に導いた前澤友作氏が代表を務める企業の株式を取得できることは、投資機会として魅力的です。実際の株価は今後の事業展開や市場環境によって変動しますが、上場時の株価上昇を期待できる可能性があります。
株引換券を割引券に交換も可能
株引換券は株に交換するだけでなく、サービスの割引券にすることもできます。割引券1枚を1円として対象サービスに充てられますが、対象外のものもあるので気をつけましょう。
割引券を利用できるサービス
- KABU&でんき
- KABU&ガス
- KABU&モバイル
- KABU&ひかり
- KABU&ウォーター
割引券を利用できないサービス
- KABU&ふるさと納税
カブアンドのデメリット
メリットがある一方で、いくつかの注意点も存在します。
以下で注意点について詳しく解説していきます。
上場しないと換金できない
カブアンドのサービス利用によってもらえる未公開株は、原則として換金ができません。株式会社カブ&ピースが上場してから換金が可能となりますが、そもそも「上場の確約がない」のもリスクの一つと言えます。
各種サービスの品質の問題
カブアンドの各サービスは、必ずしも市場最安値ではありません。例えば、電気やガスのサービスは、一般的な料金と同水準に設定されており、一部の格安サービスと比べると割高になる場合があります。
また、サービスの提供エリアや対応状況に制限がある場合もあります。例えば、電気は沖縄や一部離島が対象外、ガスは都市ガスエリアのみが対象となっています。契約前に利用可能エリアの確認が必要です。
さらに、一部のサービスでは長期の契約縛りがあります。例えば、ひかりは2年契約で途中解約時に違約金が発生します。株式還元に魅力を感じても、サービス自体の品質や利便性を十分に検討することが重要です。
カブアンドを利用した方が損になる場合
これはカブアンドに限らず、いわゆる「ポイ活」全般に言えることですがカブアンドの提携サービスは「株がもらえる」だけであって必ずしもコスパがいいとは限らないことです。
例えば、カブアンドモバイルの料金について、もらえる株引換券を考えると割安ではあるものの、無理をして高額を使ったり、また現在楽天モバイルなどの格安SIMを利用している人が乗り換えてしまったりすると、あまりうまみがあるとは言えないということです。
法人向けサービスがない
現在、カブアンドが提供するのは一般家庭向けのサービスのみで、法人向けのサービスはありません。
法人向けサービスについては、前澤友作氏はXで次のようにコメントしています。
カブアンドの評判・口コミ
ここではカブアンドについて、Xでの意見を見てみましょう。
カブアンドのよい評判・口コミ
カブアンドの良い評判・口コミには、「新しい投資のあり方を応援したい」「自分の身銭を切っているわけじゃないからローリスク」「今後上場しなくても損はしない」といった意見や、サービスとして新しくて面白そうという声がありました。
カブアンドの悪い評判・口コミ
カブアンドの悪い評判・口コミには、個々のサービスについての不満点やアンチコメントなどの意見がありました。
カブアンドの今後の株価を予想
ここまで各種サービスを紹介してきましたが、それでは今後カブアンドの株価はどうなっていくのか推測してみました。
現在のカブアンドの株価
現在のカブアンドの株価は1株5円(見込額)です。
ちなみに、1株を受け取るために必要な株引換券は【5枚】となってます。
発行価格は2025年4月25日に決定予定です。
また、前澤友作氏の著書 『国民総株主』購入者スペシャル特典で、株引換券100枚を受け取ることができます。
こちらは、受取期限が2025年4月30日までとなっていますので、株引換券が欲しい方はご購入を検討してみてはいかがでしょうか。
ZOZOTOWNから見るカブアンドの成長予想
代表取締役の前澤さんが創業者の「ZOZOTOWN」の成長からカブアンドの今後を予想してみましょう。
ZOZOの年間高安(過去10年)は以下の通りです。
年 | 始値(円) | 高値(円) | 安値(円) | 終値(円) | 累積売買高(株) |
---|---|---|---|---|---|
2024年 | 3,144.0 (1/4) | 5,604.0 (10/17) | 3,063.0 (2/1) | 4,978.0 (12/27) | 368,126,300 |
2023年 | 3,260.0 (1/4) | 3,455.0 (1/30) | 2,593.0 (8/7) | 3,175.0 (12/29) | 300,507,200 |
2022年 | 3,590.0 (1/4) | 3,625.0 (1/4) | 2,268.0 (6/17) | 3,260.0 (12/30) | 272,342,900 |
2021年 | 2,599.0 (1/4) | 4,430.0 (9/27) | 2,575.0 (1/4) | 3,590.0 (12/30) | 246,908,900 |
2020年 | 2,057.0 (1/6) | 3,220.0 (10/15) | 1,151.0 (3/17) | 2,549.0 (12/30) | 431,157,900 |
2019年 | 1,976.0 (1/4) | 2,678.0 (11/14) | 1,621.0 (2/8) | 2,087.0 (12/30) | 2,340,740,900 |
2018年 | 3,495.0 (1/4) | 4,875.0 (7/18) | 1,960.0 (12/28) | 2,010.0 (12/28) | 721,526,300 |
2017年 | 2,023.0 (1/4) | 3,785.0 (11/24) | 1,992.0 (1/17) | 3,425.0 (12/29) | 455,328,000 |
2016年 | 1,313.3 (1/4) | 2,084.0 (12/27) | 1,058.3 (2/10) | 2,019.0 (12/30) | 484,960,700 |
2015年 | 842.7 (1/5) | 1,488.3 (12/9) | 788.0 (1/30) | 1,310.0 (12/30) | 404,119,500 |
2015年から2024年にかけて各項目109~119%の上昇が見られます。
なお、仮にカブ&ピースの時価総額が今のZOZOと同じ規模の約1兆円になった場合、株価は約277円となるとの意見も見受けれらえます。
この数値を基準に1年後には約277円→約357~約395円くらいと予想できそうです。
まとめ
カブアンドで付与されるのは未公開株です。
公式からも言及されていますが、受け取った株を売却できるようになるのは、カブアンド社が上場した後からになります。今から株式投資で一儲け…と考えている方には不向きなサービスですが、一方で新しい形の資産形成サービスとして注目されているので資産形成を勉強したい方にはちょうどいいサービスなのかもしれません。
カブアンドを効果的に活用するためには、サービスの特徴と株式還元システムをよく理解することが重要です。各サービスの料金体系や還元率を比較し、自身のライフスタイルに合わせて最適なサービスを選択しましょう。
電気やガスなど生活費の節約が目的で各種サービスの切り替えを検討している場合は、他社サービスと比較してみてはどうでしょうか。
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