新入社員として入社し仕事をしていく中で人間関係や実力面などさまざまな悩みを感じていませんか?
リアリティショックとは、理想と現実のギャップに対して、ネガティブな影響を受けてしまう状態を指します。
仕事をしていく中で周囲との人間関係や同期との実力面で悩みを抱え、入社前に描いていた理想と現実のギャップを感じる新入社員も少なくありません。
リアリティショックについてもう少し詳しく原因・対策など見ていきましょう。
リアリティショックとは?
リアリティショックとは、新入社員などが入社前に仕事に対して抱いていた理想と入社後の現実とのギャップに戸惑う状態をいいます。 また新入社員だけでなくベテラン社員にも起こり得るとされています。例えば昇進によって管理職に就任してから、イメージしていた仕事や立場でないことが原因で、リアリティショックが起こるケースがあります。リアリティショックは1985年に米国の組織心理学者E.C.ヒューズ氏によって提唱された概念で、日本の経営学者 小川憲彦氏によると、入社などで組織に参加した際だけでなく、何らかの節目にもリアリティショックが発生するとしています。
パーソル総合研究所の行った入社後の実態調査においては、約8割の人がギャップを感じたことがあると判明しています。程度とその影響は人によって異なるものの、リアリティショックは身近に起こりやすい現象といえます。
リアリティショックの主な原因
リアリティショックの原因を大きくまとめれば、「理想と現実のギャップ」にあると考えられます。しかし、どのようなポイントにギャップを感じるのかは人それぞれであるため、具体的な要因を細かく見ていく必要があります。
ここでは、リアリティショックの主な原因を5つに分けて見ていきましょう。
① 業務内容に対するギャップ
業務内容や仕事そのものに関するギャップは、リアリティショックを引き起こす代表的な原因です。
例えば、入社前には華やかに活躍する姿を思い描いていたものの、実際には目立たない業務ばかりを任され、不満を感じてしまうといったケースが挙げられます。
社会貢献ができると期待して入社したものの、入ってみると自身の業務がどのような影響を与えているかを実感できず、手ごたえを感じられないといった場合も少なくありません。このように、業務内容に対する食い違いは、特に社会経験の浅い新卒者が抱きやすいギャップといえます。
また、「自身の理想と現実のギャップ」がリアリティショックにつながることも少なくありません。学生時代の経験や資格を活かして、すぐに戦力として活躍できると考えて入社したものの、実際にはなかなか思うような働きができないといった具合です。
この場合は、時間の経過や経験の蓄積によって、ある程度は解消の可能性が見込めます。
それ以外のギャップとしては、「想像していた以上に業務の負荷が大きい」「これまでの知識やスキルが通用しない」といったものが考えられます。
②人間関係における悩み
職場における人間関係の悩みも、代表的な原因の一つです。入社前には社内の同僚や先輩ともうまく付き合っていけると感じていても、実際に入ってみると社内の気風やしきたりに合わず、孤独を感じてしまうといったケースは多いものです。
特に、中小規模の企業では「年齢の近い従業員が少ない」「関わる上司や先輩が固定化されやすい」などの要因から、人間関係の構築につまずいてしまうことも少なくありません。直属の上司や先輩との相性に恵まれなければ、たとえ業務内容や待遇に不満がなかったとしても、理想と現実のギャップを感じてしまうことでしょう。
③評価や待遇への不満
評価や待遇に対する不満も、リアリティショックを引き起こす主要な原因の一つです。企業で働く以上は、努力をしてスキルや経験を積み、確かな実績を上げれば自身の評価も上がると期待するのが一般的です。
それにもかかわらず、昇給や昇進といった具体的な変化が見られなければ、期待と現実とのギャップにショックを受けてしまうこともあるでしょう。また、上司や先輩から業績に見合った評価を受けられていないといったことも、リアリティショックにつながります。
④他者と比べたときの焦り
他者と自分を比較したときの焦りも、リアリティショックにつながりやすい原因といえます。特にギャップを感じてしまいやすいのが、同期入社したメンバーと比較をしたときです。
同期や同僚は自身と同じような条件で就業しているため、どうしても能力や貢献度を比べてしまいやすく、自身が劣っていると感じれば強いコンプレックスにつながります。その状態で周囲からのフォローや励ましがなければ、仕事に対するネガティブな感情が大きくなり、離職に至ってしまうケースもあります。
⑤組織に対するミスマッチ
企業や組織そのものに対して抱いていたイメージとのギャップも、リアリティショックにつながる要因の一つです。例えば、企業理念に共感して入社をしたものの、実際には現場まで反映されていないなどの原因でギャップを感じてしまうといったケースが該当します。
また、「希望した部署に配属されなかった」「配属先になじめない」といったミスマッチも、リアリティショックの原因となります。組織に対する不満は、個人の努力ではなかなか解消できないため、帰属意識の希薄化やモチベーションの低下を招きやすいです。
対処法
リアリティショックを乗り越えるには、次のような方法があります。
- 休暇を取って心身をリフレッシュさせる
- 先輩や友人に相談する
- 自分のリアリティショックについて分析する
- メンター制度を利用する
①休暇を取って心身をリフレッシュさせる
思い切って休暇を取り、自分を休ませてあげることが大切です。
慣れない環境から来る不規則な生活や睡眠不足なども、ストレスと関連しているかもしれません。
体も心も疲弊していては、前向きな思考は難しいでしょう。
まずは、自分の体を第一に考えることが先決です。
休暇を利用して旅行に出かけることは、心身のリフレッシュに非常に効果的です。新しい場所や文化に触れることで、視野が広がりやすくなります。
旅行先の選び方や滞在期間、予算などは個々の好みや目的に合わせて決めることが大切です。また、無理のないスケジュールを組むことで、リフレッシュ効果を最大限に引き出せます。
旅行の予約は「エアトリ」がおススメです。
https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3ZK3EY+EV8QE2+AD2+2HCQGX
エアトリは、株式会社エアトリが運営する総合旅行サービス。航空券の予約だけでなく、新幹線やレンタカー、国内ツアーなども予約できます。航空券とホテルをセットで予約できる「エアトリプラス」も便利ですよ。
日本企業が運営しているため、サイトの説明文がわかりやすく、利用しやすいのも特徴です。
②気軽に相談できる関係性を築く
リアリティショックを乗り越えるには、誰かに相談することも解決の第一歩です。
同じ状況を経験している先輩や同僚であれば、共感が得られやすいでしょう。
辛い気持ちを吐き出すだけで、気持ちが楽になることもあります。
また、リアリティショックの克服には、周囲に気付いてもらうことも大切です。
自分の状況を周囲に知らせておくことで、フォローを受けやすいかもしれません。
③自分のリアリティショックについて分析する
まずは自分のリアリティショックについて分析しましょう。自身が何に対して「違う」と感じたかをハッキリさせないと適切な対処ができないからです。
漠然に感じたことでもそのままにせず「書き留める」ようにしましょう。
原因となる「違い」を溜め込まないことです。
その都度、適切な対処でズレを解消していくことが望ましいでしょう。
また上で紹介したようにリアリティショックに対応するには職場での‟良好な人間関係を築けるか”がカギになります。
「あれ違うな?」と思った時、気軽に聞けるキーパーソンを見つけておきましょう。
職場の人たちとの良好な関係はプラスに働きます。
④メンター制度を利用する
リアリティショックを軽減する効果が期待できる制度として、メンター制度があります。
メンター制度とは、上司とは別に年齢や社歴の近い先輩社員が新入社員や若手社員の指導担当となり、一対一でサポートする制度です。
メンター制度の他に1on1ミーティングやブラザー・シスター制度を導入している企業もありますので、もしそういった制度が整っているなら利用してみるのも一つの方法です。
※ブラザーシスター制度とは、新入社員と同じ部署にいる社員を兄(ブラザー)、姉(シスター)に見立てて、仕事の進め方から悩み相談などの業務〜メンタル面のフォローまでのアドバイスを行う制度
上記の対処法の他、リアリティショックを乗り越えるには、まず自分が何に対して「違う」と感じているかをハッキリさせることが大切です。漠然とした感覚のままにせず、書き留めるようにしましょう。
その都度、適切な対処でズレを解消していくことが望ましいです。
まとめ
リアリティショックとは、理想と現実のギャップによって引き起こされる心理的な衝撃のことです。
特に仕事においては、新入社員に起こりやすい心理的な反応とされており、パーソル総合研究所の調査によれば8割近くの新入社員が何らかのリアリティショックを感じたというデータも出ています。
リアリティショックの問題はそれが蓄積すると、「この職場は自分には合わない」「自分の選択は間違いだった」というように、モチベーションの低下や離職につながることです。
ですが、何にショックを感じるかがわかれば自分が求めていることが見えてくる側面もあるため、リアリティ・ショックをうまく活用して乗り越えていきましょう。
コメント