仮想通貨ソラナ(SOL)は「オワコン(終わったコンテンツ)」と言われることもありますが、その実態はどうなのでしょうか。本記事では、ソラナの基本情報から価格推移、将来性が期待される5つの特徴、オワコンと言われる理由、今後の見通しまで徹底解説します。さらに、SOLを購入するためのおすすめ取引所と具体的な購入方法も紹介。「高速かつ低コストな処理能力」「米国仮想通貨準備金への選定」など、ソラナの強みと将来性を正しく理解し、投資判断の参考にしていただける内容です。SOLへの投資を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
仮想通貨ソラナ(SOL)とは?基本情報と特徴

ソラナ(Solana)は、誰でも分散型アプリケーション(DApps)を開発できるパブリックなブロックチェーンプラットフォームです。2020年3月にローンチされた比較的新しいブロックチェーンですが、高速かつ低コストな取引処理能力を強みに急速に成長してきました。ソラナの基軸通貨はSOLトークン(以下、SOL)で、2025年3月時点で時価総額ランキング6位に位置する主要な暗号資産(仮想通貨)となっています。
ソラナの最大の特徴は、独自のコンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)」を採用していることです。これにより、従来のブロックチェーンでは必要だったノード同士の同期を必要とせず、処理速度の大幅な向上を実現しています。ソラナは「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」「プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)」「タワーBFT」という複数のコンセンサスアルゴリズムを組み合わせることで、イーサリアムやビットコインと比較して圧倒的に高速な処理と低コストな取引を可能にしています。
ソラナの基本情報を表にまとめると以下のようになります。
名称 | 詳細 |
---|---|
通貨名 | Solana(ソラナ) |
ティッカーシンボル | SOL |
ローンチ時期 | 2020年3月 |
コンセンサスアルゴリズム | プルーフ・オブ・ステーク(PoS)、プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)、タワーBFT |
発行上限 | なし |
時価総額ランキング | 6位(2025年3月3日時点) |
取り扱い取引所 | SBI VCトレード、GMOコイン、CoinTrade、bitbank |
公式サイトの情報によると、ソラナは1秒あたり約4,382件のトランザクション(取引)を処理することができ、取引1回あたりのネットワーク手数料は平均でわずか0.00025ドル(約0.04円)と非常に低コストになっています。この高速性と低コスト性が評価され、DeFi(分散型金融)、NFT(非代替性トークン)、ブロックチェーンゲーム、分散型取引所など、様々な分野での活用が進んでいます。
また、ソラナには他のブロックチェーンとの相互運用性(インターオペラビリティ)があり、イーサリアムとは「Wormhole」と呼ばれるブリッジ機能を使って相互にトークンを移動できる仕組みがあります。このような特徴から、ソラナは「イーサリアムキラー」として注目を集め、Web3.0時代の主要なブロックチェーンプラットフォームとしての地位を確立しつつあります。
仮想通貨ソラナ(SOL)の価格推移
仮想通貨ソラナ(SOL)の価格は、ローンチから現在に至るまで大きな変動を繰り返してきました。この価格推移を分析することで、SOLの投資価値や将来性を考える上での重要な指標になります。ここではSOLの価格変動の歴史を3つの時期に分けて解説します。
2020年〜2021年:誕生から仮想通貨バブルでの急騰期
ソラナのメインネットベータは2020年3月にローンチされ、当初のSOL価格は1ドル前後で取引されていました。しかし2021年に入ると、仮想通貨市場全体の活況に乗って急激な価格上昇が始まりました。特に注目すべきは2021年7月から11月にかけての爆発的な価格上昇です。
2021年1月に1.5ドルだったSOL価格は、同年9月に210ドルの高値を記録し、年間で約10,500%という驚異的な上昇率を達成しました。11月6日には260ドルという当時の史上最高値をつけました。このローンチ時からの価格上昇率は約160倍にもなります。この急騰の主な理由は以下の3点が挙げられます。
第一に、新型コロナウイルス感染拡大に対応するため、世界各国が大規模な金融緩和政策を実施し、市場に過剰な流動性が生まれ、仮想通貨市場全体に資金が流入しました。第二に、ソラナ上でのDeFiプロジェクトやNFTマーケットプレイスが急増し、プラットフォームとしての需要が高まりました。第三に、Andreessen HorowitzやPolychain Capitalなどの著名な投資会社から合計3億ドル以上の資金調達に成功し、機関投資家からの注目を集めました。
この急成長により、ソラナは「イーサリアムキラー」として知られるようになり、高速で低コストな取引処理能力が評価され、時価総額ランキングでもトップ10入りを果たしました。2021年は暗号資産(仮想通貨)ソラナにとって飛躍の年だったと言えるでしょう。
2022年〜2023年:FTX破綻の影響と回復過程
2022年から2023年にかけて、ソラナは厳しい試練の時期を迎えました。2022年初頭には170ドル前後で取引されていたSOLですが、年末には10ドル近くまで大幅に価格が下落しました。この暴落には複数の要因が重なっていました。
最も大きな影響を与えたのは、2022年11月に発生した大手仮想通貨取引所FTXの破綻です。FTXの元CEOであるサム・バンクマン=フリード氏がかつてソラナを強く支援していたことや、FTXとその関連会社が多くのSOLを保有していたことから、ソラナは他の仮想通貨と比較してより深刻な影響を受けました。SOL価格は2022年11月7日の32ドルから、わずか2日間で一時13ドルと約60%もの下落を記録しました。
また、世界的なインフレ懸念から各国が金融引き締め政策へと転換したことで、仮想通貨市場全体が冷え込んだことも価格下落の要因となりました。さらに、この時期にソラナネットワークは複数回のダウンタイム(停止)問題に見舞われました。主な原因は低手数料によるスパム取引の増加、NFTミント時の大量のトランザクション、そしてソフトウェアのバグでした。これらの技術的問題によりソラナの信頼性と安定性に疑問が投げかけられ、「ソラナはオワコン」という声も聞かれるようになりました。
しかし、2023年に入るとソラナは徐々に回復の兆しを見せ始めます。開発者コミュニティの努力によりネットワークの安定性が向上し、年初の20ドル台から年末には100ドルを超える水準まで価格が回復しました。この回復の背景には、ビットコイン現物ETF承認への期待の高まりや、DeFi・NFTプロジェクトの増加によるソラナエコシステムの成長、開発者コミュニティの拡大などが挙げられます。2023年末には、ソラナは前年の低迷から完全に脱却し、再び注目を集める存在となりました。
2024年〜2025年:最新の価格動向と今後
2024年から2025年3月現在にかけて、ソラナ(SOL)の価格は浮き沈みを経験しながらも、全体として上昇トレンドを形成しています。2024年初頭には100ドル前後だった価格が、2025年2月現在では200ドルを超える水準にまで上昇しています。この期間のSOL価格の大きな動きとして特筆すべきは、2025年1月19日に294ドルという過去最高値を記録したことです。
この上昇の主な要因としては、以下の点が挙げられます。まず第一に、2024年11月のアメリカ大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利し、仮想通貨に友好的な政策が期待されたことが市場全体に好影響を与えました。特に、トランプ政権が2025年3月に「仮想通貨準備金」の創設を発表し、SOLがビットコインやイーサリアムなどと並んでその対象に選ばれたことは、大きな価格上昇要因となりました。
第二に、SOLを規制対象に入れていたSEC(米国証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー委員長の退任が決定し、ソラナの現物ETF早期承認への期待が高まったことも価格を押し上げています。また、ソラナ上でのDEX(分散型取引所)の取引高がイーサリアムを上回るなど、エコシステムの活況も見られます。
一方で、2025年初頭からはいくつかの下落要因も出現しています。1月27日には中国発のAIスタートアップDeepSeekの台頭により、SOLを含む仮想通貨市場全体で下落が見られました。また、2025年3月時点ではトランプ氏の関税政策がインフレリスクの再燃と捉えられ、26,000円台まで下落しています。さらに、海外大手取引所Bybitでのハッキング事件や米州でのBTC準備金法案の廃案の広がりも価格下落に影響しています。
テクニカル分析の観点からは、SOLは日足・週足ともに上昇トレンドを形成しているものの、高値更新後の押し目形成局面を迎えています。今後は169ドル付近を下回ることなく押し目を形成できれば再上昇が期待できますが、この水準を下抜けた場合は調整が長引く可能性もあります。長期的には、600ドルから800ドル付近を経て1,000ドル付近までの上昇も視野に入れられていますが、120ドルを下抜けると下値メドは80ドル付近となる見方もあります。
このように、ソラナの価格は短期的には変動が激しいものの、長期的には技術的優位性とエコシステムの成長を背景に上昇トレンドを形成しており、投資家からの注目度は引き続き高い状態が続いています。
仮想通貨ソラナ(SOL)に将来性が期待される5つの特徴
ソラナ(SOL)は時価総額ランキング上位に位置する主要な暗号資産(仮想通貨)ですが、その将来性が期待される理由には明確な根拠があります。ここではソラナに将来性が期待される5つの主要な特徴について詳しく解説します。
PoHによる高速かつ低コストな取引処理
ソラナの最大の特徴は、独自のコンセンサスメカニズム「プルーフ・オブ・ヒストリー(Proof of History/PoH)」を採用していることです。PoHはトランザクションに正確なタイムスタンプを付与し、その順序を保証することでネットワーク全体の効率を大幅に向上させる革新的な仕組みです。従来のビットコインのようなマイニングを必要とせず、エネルギー効率に優れています。
PoHを活用することで、ソラナは理論上最大6万5,000トランザクション/秒(TPS)という驚異的な処理速度を実現しています。実際の処理速度は800〜2,600TPSとなっていますが、これは他の主要な暗号資産(仮想通貨)と比較しても圧倒的に高速です。平均ブロック時間もわずか400ミリ秒と短く、スピーディーな取引が可能になっています。
PoHとその他の主要なコンセンサスアルゴリズムの比較は以下の通りです。
コンセンサス方式 | 処理速度(TPS) | 特徴 |
---|---|---|
Proof of History(PoH) | 800-2,600 | 時間の順序を保証、迅速なトランザクション処理 |
Proof of Work(PoW) | 10-15 | 高エネルギー消費、遅い処理速度 |
Proof of Stake(PoS) | 15-30 | エネルギー効率が良い、迅速なブロック生成 |
また、手数料の面でも大きなアドバンテージがあります。ソラナの1取引あたりの手数料は平均約0.00064ドル(約0.1円)程度と驚異的な低コストを実現しています。これに対し、イーサリアムの手数料(ガス代)は約0.04ドル(約6円)程度と、ソラナの約60倍のコストがかかります。
このような高速・低コストの特性により、ソラナは大量のトランザクションを必要とするDeFi(分散型金融)アプリケーションやNFTマーケットプレイス、ゲームなどに最適なプラットフォームとなっています。特に取引量の多いDEX(分散型取引所)やNFTのミント(発行)においては、イーサリアムの高いガス代が問題になることが多いため、ソラナの低コスト性は大きな強みとなっています。
また、PoHの導入により、従来のブロックチェーンで必要だったノード同士の同期が不要となり、ネットワークの効率性が向上しました。これにより、スケーラビリティの問題(利用者が増えると処理が遅くなる問題)を解決し、実用的なアプリケーションの開発が可能になっています。この高いスケーラビリティはソラナの将来性において大きな強みとなっています。
ETF承認への期待が高まっている
ソラナ(SOL)の将来性を高める重要な要因の一つに、ETF(上場投資信託)の承認に対する期待の高まりがあります。ETFとは従来の証券取引所で取引される投資信託のことで、より多くの投資家が仮想通貨市場に参入する道を開く重要な金融商品です。
2024年6月、大手資産運用会社のVanEckがアメリカで初めてとなるソラナの現物ETF「VanEck Solana Trust」の登録申請書を米国証券取引委員会(SEC)に提出しました。これは、ビットコインやイーサリアムの現物ETFに続く動きとして注目を集めています。2025年2月にはCboe BZX取引所がSECに対し、Bitwise、VanEck、21Shares、Canary Capitalの4社のスポットソラナETF申請を再提出し、審査が開始されました。
ETF承認が仮想通貨ソラナの将来性に与える影響は非常に大きいと考えられています。第一に、機関投資家からの資金流入を促進します。機関投資家は通常、直接仮想通貨を保有するよりも、規制された金融商品を通じて投資することを好みます。ETFの承認により、年金基金や保険会社、資産運用会社などの大規模な機関投資家がSOLに投資しやすくなります。
第二に、一般投資家にとってもSOLへのアクセスが容易になります。従来は仮想通貨取引所での口座開設やウォレットの管理など、仮想通貨投資には一定の技術的ハードルがありましたが、ETFであれば証券口座を通じて簡単に投資できるようになります。これにより、SOLの需要と認知度がさらに高まることが期待されています。
第三に、ETF承認はソラナの信頼性向上につながります。SECのような規制当局の承認を得ることで、ソラナの技術やガバナンスに対する市場の信頼が高まり、より多くのプロジェクトやユーザーの参加を促す効果が期待できます。
過去の事例として、ビットコインとイーサリアムのETF承認後には、それぞれの価格が上昇しただけでなく、仮想通貨市場全体にポジティブな影響を与えました。ソラナETFが承認された場合も同様の効果が期待されており、2025年10月までに結果が判明する予定です。承認に向けた期待感により、上場前からSOLの価格に好影響を与える可能性があります。
専門家の間では、2025年中のソラナETF承認の可能性が高いとの見方が広がっており、特にビットコインやイーサリアムのETF成功を受けて、SOLの高速処理能力と低手数料という特性が注目を集めると予想されています。ETF承認はソラナの将来性を大きく左右する要因の一つとなるでしょう。

成功しているソラナプロジェクトの実績
ソラナ(SOL)の将来性を支える重要な要因として、プラットフォーム上で開発された成功プロジェクトの実績が挙げられます。ソラナの高速かつ低コストな処理能力を活かした様々なプロジェクトが市場で成功し、エコシステム全体の価値を高めています。
特に注目すべき成功事例の一つは「STEPN」です。これは「Move-to-Earn」コンセプトを導入したブロックチェーンゲームで、ユーザーが実際に歩いたり走ったりすることで仮想通貨を稼ぐことができます。STEPNは2022年の第1四半期に約33億円(2,600万ドル)、第2四半期には約168億円(1億2,250万ドル)という驚異的な利益を記録し、ソラナプラットフォームの実用性と可能性を世界に示しました。
また、「Raydium」はソラナ上で構築された分散型取引所(DEX)で、低コストかつスピーディーな取引環境を提供しています。Raydiumは分散型取引所ランキングで現物取引部門の上位に位置することがあり、ソラナの処理能力の高さを証明しています。
音楽業界に革命をもたらしているのが「Audius」です。これはソラナ上で運営される分散型音楽ストリーミングプラットフォームで、アーティストがファンと直接つながり、中間業者なしで収益を得ることができます。2021年4月時点で月間アクティブユーザー数は450万人以上を記録し、ブロックチェーン技術の実用的応用例として注目を集めています。
NFT市場では「Magic Eden」が大きな成功を収めています。ソラナ上で最大のNFTマーケットプレイスであるMagic Edenは、NFTマーケットプレイスの24時間取引量ランキングでトップクラスの位置を維持しており、イーサリアム上のOpenSeaと並ぶ主要プラットフォームとなっています。特に2024年にはユーザー数が41%以上増加し、ソラナNFT市場の活況を示しています。
さらに、「Phantom Wallet」はソラナエコシステムにおける主要なウォレットアプリケーションで、2024年5月にはアメリカのApple Storeユーティリティ・アプリランキングで3位に入るなど、一般ユーザーへの普及が進んでいます。複数のブロックチェーンに対応しており、使いやすいインターフェースでソラナの利便性を高めています。
これらの成功事例は、ソラナの技術的優位性が実際のユースケースに結びついていることを示しています。多様なプロジェクトが成功し、ユーザー数を増やしていることで、プラットフォームとしてのソラナの信頼性が高まり、新たな開発者や投資家を引き付ける好循環が生まれています。これらの実績はソラナの将来性を裏付ける具体的な証拠となっており、今後もエコシステムの拡大が期待されています。
新規プロジェクトへの投資拡大
ソラナ(SOL)の将来性を支える重要な要素として、プラットフォーム上での新規プロジェクトへの投資拡大が挙げられます。ソラナの高速処理能力と低コスト性は、新たな革新的プロジェクトを立ち上げやすい環境を提供しており、多くの開発者や起業家がソラナを選択しています。
特に注目すべき新規プロジェクトの一つは、「PYUSD」との連携です。これはPayPalが発行するステーブルコインであり、主要な決済プラットフォームとの提携はソラナの実用性を大きく高める可能性があります。この連携により、ソラナエコシステム内での安定した価値交換手段が提供され、より多くのユーザーやビジネスの参加を促進することが期待されています。
また、「Blinks」はX(旧Twitter)上で手軽に仮想通貨を購入できる機能を提供することで、仮想通貨への参入障壁を大きく下げる可能性を持っています。SNSプラットフォームとの統合によって、一般ユーザーがソラナエコシステムに容易にアクセスできるようになり、利用者の裾野が広がることが期待されています。
ミームコイン市場では、「Moonshot」がガス代やウォレットなしで取引できる革新的なアプロ―チで注目を集めています。従来の仮想通貨取引の技術的ハードルを取り除くことで、より多くのユーザーがソラナエコシステムに参加できるようになっています。また、「Solaxy」はソラナの初のレイヤー2ソリューションとして、プレセールで1,900万ドル以上の資金を集めることに成功しました。これはソラナチェーンのスケーラビリティ向上やトランザクション処理の効率化に寄与する可能性があります。
分散型物理インフラネットワーク(DePIN)分野では、個人のWiFiルーターやカメラなどの機器を共有し、報酬をもらうサービスがソラナ上で拡大しています。これらはWeb3の実用的ユースケースとして注目されており、ブロックチェーン技術の実生活への応用を促進しています。
このような新規プロジェクトの増加の背景には、ソラナのクロスチェーン機能(異なるブロックチェーン同士をつないでデータやトークンを安全にやり取りする仕組み)の存在があります。この機能により、ソラナで立ち上げたプロジェクトを他のプラットフォームでも活用できる汎用性の高さが実現しており、開発者にとって魅力的な環境となっています。
さらに、ソラナ上では「pump.fun」のようなプラットフォームを活用したミームコイン生成も活発で、2024年11月までに385万以上のミームコインが作成され、約3.55億ドルの収益が生み出されています。これらの新規プロジェクトの増加とそれに伴う投資拡大は、ソラナエコシステムの持続的な成長を支える重要な要素となっており、将来性の大きな証拠となっています。
米国仮想通貨準備金に選ばれる
2025年3月、トランプ米大統領は「米国仮想通貨準備金(US Cryptocurrency Reserve)」の創設を発表し、その対象にソラナ(SOL)が選ばれたことが、ソラナの将来性に大きな好影響を与えています。この準備金にはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が中核として選ばれ、さらにソラナ、XRP、カルダノ(ADA)も含まれることが明らかにされました。
トランプ大統領は公式SNS「Truth Social」で、米国の暗号資産(仮想通貨)産業を支援する新たな政策を打ち出し、デジタル資産に関する大統領令に関連して「仮想通貨準備金」の創設を指示したと発表しました。この取り組みは大統領令によって設立される作業部会(Presidential Working Group)が主導することになっており、詳細は「ホワイトハウス仮想通貨サミット」で明らかにされる予定です。
この政策発表を受け、SOLを含む対象仮想通貨の価格は急騰しました。米国政府によるこのような公式認知は、ソラナの制度的信頼性を大幅に向上させる要因となります。世界最大の経済大国である米国が、限られた仮想通貨の一つとしてソラナを選んだことは、その技術的優位性や将来性に対する強い信認を示しています。
米国仮想通貨準備金に選ばれたことによる具体的なメリットとしては、以下の点が挙げられます。第一に、政府レベルでの承認により、機関投資家からの信頼が高まり、大規模な資金流入につながる可能性があります。第二に、規制の明確化により、ソラナを基盤としたプロジェクトの法的リスクが軽減され、企業やスタートアップが安心して参入できる環境が整います。第三に、他国の政策にも影響を与え、国際的なソラナの採用拡大に貢献する可能性があります。
トランプ政権は選挙期間中から「米国を世界的な仮想通貨の中心地にする」という目標を掲げており、この政策はその具体化と見られています。バイデン前政権下ではSEC(証券取引委員会)による厳格な規制環境が続いていましたが、トランプ政権はより仮想通貨フレンドリーな方針を示しており、政策転換によるソラナへの追い風が期待されています。
米国仮想通貨準備金という公的な裏付けを得たことで、ソラナは単なる投機的資産から制度的に認められた資産へと位置づけが変化しつつあります。このような政府レベルでの認知は、ソラナの長期的な存続性と発展可能性を高める重要な要素となり、将来性に対する期待を一層高めています。
また、トランプ政権のAI・仮想通貨特命官を務めるデビッド・サックス氏は、この新政策が大統領令14178号と一貫した取り組みとなると述べており、今後も継続的な政策支援が期待されています。こうした政府の強力な後押しは、ソラナの将来性における強力な追い風となるでしょう。
仮想通貨ソラナ(SOL)がオワコンと言われる3つの理由
ソラナ(SOL)は将来性が期待される一方で、一部の投資家や専門家からは「オワコン(終わったコンテンツ)」という厳しい評価を受けてきた時期もあります。このような評価が生まれた背景には、いくつかの明確な理由があります。ここではソラナがオワコンと言われる主な3つの理由について解説します。
イーサリアムと比較した普及率の低さ
ソラナがオワコンと言われる第一の理由は、主要競合であるイーサリアムと比較した場合の普及率や開発者数の差です。イーサリアムは2014年に登場し、ソラナより約6年早くローンチされたことから、開発者コミュニティやユーザーベースの規模、採用プロジェクト数などの面で大きな優位性を持っていました。
2022年のデータによると、1ヶ月あたりのイーサリアムの新規開発者数は1,873人に対し、ソラナは383人と約5倍の開きがありました。この圧倒的な開発者数の差は、イーサリアムのエコシステムがより活発で持続可能であるという印象を与え、ソラナの盛り上がりは一時的なものに過ぎないという見方を生み出していました。
また、DeFi(分散型金融)プロジェクトの数やTVL(Total Value Locked:ロックされた総資産価値)においても、イーサリアムはソラナを大きく上回っていました。イーサリアムはDeFi市場で主導的な地位を確立しており、この分野での優位性は揺るぎないものと見られていました。
さらに、企業や機関投資家からの信頼度という点でも、イーサリアムはソラナを上回っていました。イーサリアムはエンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)など、大企業が参加する組織を通じて企業採用を進めており、ビジネス用途での実績も豊富でした。一方、ソラナは当時まだ新興プラットフォームとしての位置づけで、企業採用の事例は限られていました。
このような状況から、「ソラナはイーサリアムの代替にはなり得ない」「イーサリアムの優位性は覆せない」という見方が広がり、ソラナの長期的な生存可能性に疑問符が付けられていました。しかし興味深いことに、2024年にはソラナの新規開発者数が7,625人となり、イーサリアムを1,000人以上上回るほどに成長しています。この逆転は、ソラナがオワコンどころか、むしろ勢いを増していることを示す指標と言えるでしょう。
とはいえ、イーサリアムは依然としてブランド力や信頼性の点でソラナを上回っており、両者の競争は今後も続くと見られています。ソラナがイーサリアムの地位を脅かすまでに成長するかどうかは、今後のエコシステムの発展や技術革新の進展に大きく依存するでしょう。
過去に発生したハッキング被害と技術的課題
ソラナがオワコンと言われる第二の理由は、過去に発生した複数のハッキング被害とネットワーク停止などの技術的問題です。特に2022年は、ソラナに関連する複数の深刻なセキュリティインシデントが発生し、プラットフォームの信頼性に大きな疑問が投げかけられました。
2022年に発生した主なソラナ関連のハッキング事件は以下の通りです。
発生時期 | 事件内容 | 被害額 |
---|---|---|
2022年2月 | Wormholeへのブリッジ攻撃 (ソラナとイーサリアムを繋げるプラットフォーム) | 約3億2,500万ドル相当 (約370億円) |
2022年8月 | Slopeウォレットのハッキング (ソラナのウォレット) | 800万ドル相当 (約10億円) |
2022年12月 | Raydiumのハッキング (ソラナの分散型取引所) | 200万〜400万ドル相当 (約2.7億円〜5.4億円) |
これらのハッキング被害は、ソラナチェーン自体の脆弱性というよりは関連サービスの問題であったものの、ユーザーからするとソラナエコシステム全体のセキュリティに対する不安を招きました。特にWormholeへの攻撃は当時の仮想通貨ハッキングとしては過去最大級の被害規模となり、大きな衝撃を与えました。
さらに問題だったのは、ソラナネットワーク自体の複数回にわたるダウンタイム(停止)です。2022年だけでソラナネットワークは約5回の大規模な停止を経験し、その都度トランザクションの処理が数時間から最大で20時間近く停止しました。この停止の主な原因は以下のようなものでした。
第一に、低手数料を狙ったスパム取引の急増です。ソラナの低コスト性は魅力的な特徴である一方、悪意ある攻撃者がネットワークに大量のスパムトランザクションを送り込むことを容易にしていました。第二に、人気NFTのミント(発行)時に集中する大量のトランザクションへの対応不全です。特定の時間に取引が集中すると、ネットワークが処理しきれなくなり停止するケースがありました。第三に、ソフトウェアのバグやエラーです。比較的新しいブロックチェーンとして、技術的な成熟度が低く、予期せぬバグが発生することがありました。
これらの問題は、ソラナの安定性と信頼性に対する深刻な疑念を生み出しました。特に24時間365日稼働することが前提のブロックチェーンにおいて、繰り返しの停止は致命的な欠陥と見なされがちです。このような技術的課題から、「ソラナはミッションクリティカルな用途には適さない」「長期的な発展は見込めない」という否定的な見方が広がり、「オワコン」というレッテルが貼られる一因となりました。
ただし、ソラナの開発者コミュニティはこれらの問題に積極的に取り組み、2023年以降はネットワークの安定性が大幅に向上しています。Firedancerのような新たなアップグレードも計画されており、これらの技術的課題を克服するための取り組みが進行中です。将来的にこれらの問題が完全に解決されれば、「オワコン」という評価を覆す可能性は十分にあると言えるでしょう。
FTX破綻による価格暴落と信頼性への影響
ソラナがオワコンと言われる第三の理由は、2022年11月に発生した大手仮想通貨取引所FTXの破綻とそれに伴う価格暴落です。この事件はソラナに特に深刻な影響を与え、他の主要な仮想通貨と比較しても価格下落率が顕著でした。
FTXが破綻した2022年11月、ソラナの価格は約1ヶ月間で51%以上も下落しました。同時期のイーサリアム(21.3%減)やビットコイン(17.6%減)と比較すると、その下落幅は際立っていました。SOL価格は2022年11月7日の32ドルから、わずか2日間で一時13ドルまで急落し、約60%もの価値を失いました。その後も下落は続き、2022年12月末には8ドル台にまで落ち込み、ピーク時の260ドルから見ると97%近い価値を失いました。
FTXとソラナの間に直接的な関係性はなかったものの、いくつかの要因がこの暴落を引き起こしました。第一に、FTXの元CEO、サム・バンクマン=フリード氏のソラナへの強い支持です。彼はかつてソラナを「最も過小評価されている暗号資産」と公言し、積極的な推奨を行っていました。FTXの信頼性が崩壊したことで、その創業者が推していたソラナへの信頼も大きく損なわれました。
第二に、FTXとその関連会社Alameda Researchが大量のSOLトークンを保有していたことです。推定では、両社合わせて約5,800万SOL(当時のレートで約11億ドル相当)を保有していました。FTXの破綻により、これらのトークンが投売りされるのではないかという懸念が市場に広がり、パニック売りを誘発しました。
第三に、FTXとAlameda Researchは、複数のソラナ関連プロジェクトに直接投資していたことです。これらのプロジェクトの多くは、FTXの破綻によって資金源を失い、将来性に疑問符が付きました。エコシステム全体への悪影響が懸念され、投資家の信頼は急速に失われました。
この急激な価格暴落とFTXとの関連性から、多くの投資家や専門家は「ソラナはFTXに過度に依存していた」「FTXの支援なしでは存続できない」と考え、ソラナの将来性に対する悲観的な見方が広がりました。「ソラナはオワコン」という言葉が仮想通貨コミュニティで頻繁に使われるようになったのもこの時期です。
しかし、注目すべきは2023年以降のソラナの回復です。当初の悲観的な予測に反して、ソラナは徐々に価格を回復させ、2023年末には100ドルを超える水準にまで戻りました。そして2025年1月には「1SOL=45,342円」という過去最高額を記録し、FTX破綻の影響を完全に克服したことを示しました。
この回復は、ソラナがFTXやその創業者の影響から独立し、独自の技術的優位性とエコシステムの成長力によって価値を再構築できたことを証明しています。FTX破綻という危機を乗り越えたことで、むしろソラナの耐性と持続可能性が示され、「オワコン」というレッテルを覆す結果となりました。
仮想通貨ソラナ(SOL)の将来性・今後の見通し
ソラナ(SOL)の「オワコン説」を超え、今後どのような成長が期待できるのか、その将来性と今後の見通しについて分析します。技術的な進化や市場の動向など、様々な観点から検討することで、投資判断や長期的な展望を持つための材料となるでしょう。
Firedancerアップグレードによる性能向上
ソラナの将来性を大きく左右する技術的な要素として、Firedancerアップグレードが注目されています。これはWeb3インフラ開発企業のJump Cryptoが開発しているソラナのバリデーターノード実装の大規模なアップグレードで、ネットワークのパフォーマンスを劇的に向上させる可能性を秘めています。
Firedancerの主な特徴と期待される効果は、以下の点が挙げられます。第一に、理論上100万TPS(1秒あたりの取引数)という驚異的な処理速度の実現が目標とされています。これは現在のソラナの処理速度(800-2,600 TPS)と比較しても格段に高速で、全ての主要ブロックチェーンを圧倒する性能です。このような高速化が実現すれば、大規模な商用アプリケーションやリアルタイム取引など、より幅広い用途への適用が可能になります。
第二に、モジュラー設計の採用により、システム全体をシャットダウンすることなく個別のコンポーネントをアップグレードできるようになります。これにより、過去に問題となったネットワーク全体の停止を回避しつつ、継続的な技術改善が可能になります。ソフトウェアのバグやエラーが発生した場合も、より迅速かつ効率的に対応できるようになるでしょう。
第三に、ネットワークの信頼性と効率性を高めることで、バリデーターの運用コストを削減する効果も期待されています。これはソラナの一つの課題とされていた高いランニングコスト(バリデーター運用に年間2万から4万ドルの費用)の問題を緩和する可能性があります。コスト削減は参加障壁を下げ、より多くのバリデーターの参加を促進するでしょう。
Firedancerは2025年のメインネット導入を目指して開発が進められており、導入が成功すれば従来の金融市場インフラに対抗できる強力な選択肢となる可能性があります。ただし、いくつかの課題も残されています。特に、理論上の性能と実際の運用環境での性能には差が生じる可能性があり、完全に期待通りの結果が得られるとは限りません。また、アップグレードの導入プロセス自体もリスクを伴います。
それでも、Firedancerアップグレードは、ソラナが過去に経験した技術的課題を克服し、次世代のブロックチェーンプラットフォームとして進化するための重要なステップとなるでしょう。技術的な安定性と処理能力の向上は、企業や開発者からの信頼獲得にも繋がり、ソラナの長期的な競争力を高める重要な要素となります。
ソラナETF承認の可能性と市場への影響
ソラナの将来性において大きな節目となるのが、米国証券取引委員会(SEC)によるソラナ現物ETF(上場投資信託)の承認です。2025年1月28日、Cboe BZX取引所はSECに対し、Bitwise、VanEck、21Shares、Canary Capitalの4社によるスポットソラナETF申請を再提出しました。これはビットコインやイーサリアムのETFに続く動きとして、市場から大きな注目を集めています。
SECの新しい暫定議長マーク・ウエダ氏の下で、仮想通貨に対するより友好的な規制環境が整いつつあることも、承認への期待を高める要因です。ソラナETFが承認された場合、市場にどのような影響が予想されるのでしょうか。
まず、機関投資家からの資金流入増加が見込まれます。ETFという規制された金融商品を通じて投資できるようになることで、年金基金や保険会社、資産運用会社など、これまで直接的な仮想通貨投資を避けていた機関投資家の参入障壁が下がります。ビットコインETFが承認後の最初の数週間で約100億ドルの資金を集めたことを考えると、ソラナETFも相当規模の資金を引き付ける可能性があります。
次に、一般投資家のアクセシビリティ向上が挙げられます。ETFは通常の証券口座を通じて購入でき、ウォレットの管理や仮想通貨取引所の利用など、技術的な障壁なしに投資できるようになります。これにより、より多くの個人投資家がソラナに投資しやすくなり、市場の裾野が広がるでしょう。
さらに、ETF承認はソラナエコシステム全体の成長と開発の加速をもたらす可能性があります。ETFによる認知度向上と価格上昇は、プロジェクト開発者にとっての資金調達や投資家獲得を容易にし、より多くの革新的なプロジェクトの参入を促すでしょう。これは良質なプロジェクトの増加による好循環を生み出す可能性があります。
市場専門家の間では、2025年中のソラナETF承認の可能性が高いとの見方が広がっています。ビットコインとイーサリアムのETF承認の前例があり、ソラナは時価総額ランキングで上位に位置する主要な暗号資産であることから、次の承認候補として有力視されています。一方で、SECの審査プロセスは予測困難な面もあり、承認までには時間がかかる可能性もあります。
ソラナETF承認への期待感は、すでに価格に織り込まれつつあるとも言われていますが、実際の承認発表があれば追加的な価格上昇要因となることは間違いないでしょう。特に重要なのは、ETF承認によるソラナの制度的な認知と信頼性の向上であり、これはオワコン説を完全に払拭する決定的な要素となる可能性があります。
ソラナジャパンによる日本でのエコシステム拡大
ソラナの世界的な拡大戦略において、日本市場は重要な位置を占めています。2024年5月15日には、ソラナの日本コミュニティである「Superteam Japan」が正式に発足し、日本でのエコシステム促進に向けた本格的な活動が始まりました。これはソラナの国際展開における重要なマイルストーンであり、将来性を考える上で注目すべき動きです。
Superteamは、各国の代表者がSolana Foundationからグラント(助成金)を受けて、自国のソラナエコシステムの成長を促進するためのコミュニティです。現在、英国、ドイツ、インド、ベトナム、ブラジルなど、10カ国以上ですでに活動しており、日本はその新たな拠点となりました。
Superteam Japanの主な目標は2つあります。一つは「コミュニティGDPの増加」です。これは日本国内でソラナを活用したプロジェクトによる経済的価値の創出を意味します。もう一つは「日本で能力の高いソラナ開発者を増やす」ことで、技術的なサポートや教育活動を通じて、日本の開発者コミュニティを育成することを目指しています。
日本は厳格な仮想通貨規制を持ちながらも、技術革新に開かれた市場として知られています。特にWeb3.0技術への関心が高まっている現在、ソラナの高速・低コストというメリットは、日本の企業やスタートアップにとって魅力的な選択肢となる可能性があります。Superteam Japanの活動を通じて、日本国内での開発者コミュニティが活性化し、日本発のソラナプロジェクトが増えることが期待されています。
具体的な活動としては、ハッカソンやワークショップの開催、開発者向けの教育プログラム、日本企業とのパートナーシップの構築などが計画されています。また、日本の規制環境に適応したソラナプロジェクトの支援も重要な役割となるでしょう。
日本市場でのソラナの拡大が成功すれば、アジア全体への波及効果も期待できます。特に、日本は仮想通貨取引量が世界有数の市場であり、機関投資家や小売投資家の両方からの需要創出につながる可能性があります。また、日本の大手企業がソラナを活用した実証実験やプロジェクトを開始すれば、さらなる信頼性の向上と採用拡大が見込まれます。
ソラナジャパンの展開は、単に日本という一市場での成功を超えて、グローバルなブロックチェーンエコシステムにおけるソラナの地位を強化する戦略的な動きと言えるでしょう。日本での成功モデルを他の国や地域に展開することで、ソラナの国際的な存在感がさらに高まることが期待されています。
DAppsとNFT市場での成長見込み
ソラナの将来性において、分散型アプリケーション(DApps)とNFT(非代替性トークン)市場での成長は極めて重要な要素です。ソラナの高速処理能力と低コスト性は、これらの分野において大きな競争優位性を持っており、今後の成長が強く期待されています。
まずDeFi(分散型金融)分野では、ソラナ上の主要プロトコルが着実に成長しています。JupiterやRaydiumなどのDEX(分散型取引所)は、2025年2月時点で取引高がイーサリアムを上回る時期もあり、ソラナのDeFiエコシステムの活況を示しています。特に、イーサリアムの高いガス代(取引手数料)を避けて、より多くのユーザーがソラナに移行する傾向が見られます。
興味深いのは、2025年のデータでは、ソラナ上でのUSDCステーブルコイン発行量が急増している点です。2025年2月にはサークル社が新たに2億5000万USDCをソラナ上で発行し、2025年初頭からの累計発行量が60億ドルに達しました。1月中にソラナのステーブルコイン供給量は112%増加し、過去最高の111億ドルを記録しています。これはソラナエコシステムへの資金流入の加速を示す重要な指標です。
NFT市場においては、Magic Edenが引き続き主要なマーケットプレイスとしての地位を維持しています。イーサリアムのOpenSeaと競合しながらも、ソラナNFTの取引高は増加傾向にあり、特に低コストで迅速な取引が可能な点が評価されています。ソラナ上で発行されているNFTの数は3億4000万点以上に達しており、クリエイターやアーティストの間での採用が広がっています。
ゲーム分野でも、Move-to-Earnの先駆けとなったSTEPNの成功以降、ソラナを基盤としたブロックチェーンゲームの開発が活発化しています。これらのゲームは、低コストでの頻繁な取引を要するゲームプレイに適しており、ユーザー体験の向上に貢献しています。また、「pump.fun」のようなプラットフォームを通じたミームコイン生成も活発で、2024年11月までに385万以上のミームコインが作成され、約3.55億ドルの収益が生み出されました。
将来的には、以下の領域でのさらなる成長が期待されています。第一に、クロスチェーン機能を活用したイーサリアムとソラナの相互運用性の向上です。「Neon EVM」のような技術により、イーサリアム上のDAppsをソラナに移植しやすくなり、両プラットフォーム間の融合が進む可能性があります。
第二に、リアルワールドアセット(RWA)のトークン化やDePIN(分散型物理インフラネットワーク)など、新たな応用分野の拡大です。個人のWiFiルーターやカメラなどの機器を共有し、報酬をもらうサービスがソラナ上で拡大しており、これらは実生活におけるブロックチェーン技術の応用例として注目されています。
第三に、AIDAppsとの連携です。AI技術とブロックチェーンの融合は、パーソナライズされたサービスや予測市場など、新たな可能性を開くと期待されています。高速で低コストなソラナは、AIの計算処理結果を迅速に記録・活用するプラットフォームとして適しています。
こうしたDAppsとNFT市場での発展は、ソラナエコシステムの持続的な成長を支える重要な柱となるでしょう。技術的な安定性の向上と相まって、より多くの開発者やユーザーを引き付け、長期的な将来性を高める要因となります。
Web3.0スマートフォン「Saga」の展開
ソラナの将来戦略において、Web3.0に特化したスマートフォン「Saga」の展開は特異な位置を占めています。Solanaを開発するソラナラボは2022年6月に初のWeb3特化型スマートフォン「Saga」を発表し、2023年4月から一般販売を開始しました。この取り組みはブロックチェーン技術を日常生活のデバイスに統合するという野心的な試みです。
Sagaの最大の特徴は、仮想通貨ウォレットで使われる秘密鍵などの最重要情報を安全に保管できる「Seed Vault」と呼ばれるシステムを採用していることです。これにより、ユーザーはモバイルデバイス上で安全に仮想通貨を管理し、Web3アプリケーションと簡単にインタラクションできます。また、ブロックチェーン関連のアプリを入手できる専用の「dApp Store」を搭載するなど、Web3体験に特化した機能が充実しています。
Sagaの展開はユニークな道をたどってきました。当初は599ドルという価格設定で販売されていましたが、予約が伸び悩み、市場の反応は限定的でした。しかし、2023年12月に転機が訪れます。Saga購入者にBONK(ドージコインにインスピレーションを得たソラナベースのミームコイン)を3,000万枚(当時約877ドル相当)エアドロップすることが発表されたのです。これにより、Sagaはわずか数日で完売するという驚きの展開となりました。
このエアドロップ戦略の成功は、ハードウェアデバイスの販売促進にブロックチェーンの経済的インセンティブを活用するという新しいモデルを示しました。購入価格(599ドル)よりもエアドロップの価値(約877ドル)が上回るという状況は、多くのユーザーにとって魅力的な提案となりました。
2024年1月には、ソラナ・モバイルが新たなスマートフォン「Saga 2(仮称)」の発売を計画していると報道されています。次世代モデルでは、より洗練されたハードウェア仕様に加え、Web3体験をさらに向上させる機能が期待されています。これには、NFTやトークンの直感的な管理、DeFiアプリケーションとの統合強化、そしてより広範なdApp Storeのエコシステムなどが含まれるでしょう。
Sagaの展開がソラナの将来性に与える影響は多岐にわたります。最も重要なのは、一般ユーザーへのWeb3アクセシビリティの向上です。専用デバイスを通じて、通常は技術的に複雑なブロックチェーンインタラクションが簡素化され、より多くの人々がソラナエコシステムに参加するきっかけとなります。
また、モバイルデバイスからソラナネットワークに直接アクセスすることで、新たなユースケースやアプリケーションの可能性が広がります。位置情報と連動したNFT体験や、モバイル決済の即時性を活かしたDeFiサービスなど、スマートフォンならではの応用が生まれる可能性があります。
Sagaのような取り組みは、ソラナがただの投機的資産ではなく、実用的なテクノロジープラットフォームとして進化していることを示しています。このようなハードウェア戦略は、イーサリアムなど他の主要ブロックチェーンには見られない独自のアプローチであり、差別化要因として機能する可能性があります。
ただし、課題も存在します。スマートフォン市場は極めて競争が激しく、AppleやSamsungなどの巨大企業が支配しています。専用ハードウェアを通じたWeb3普及という戦略が長期的に持続可能かどうかは、まだ不確実な部分があります。とはいえ、Sagaの取り組みは実験的な側面を持ちながらも、ソラナの将来性における興味深い一面を示しています。
仮想通貨ソラナ(SOL)を買うならbitbank
ソラナ(SOL)の将来性に期待して投資を検討している方にとって、取引所選びは重要なポイントです。国内の暗号資産(仮想通貨)取引所の中でも、特にbitbankはSOLを購入するのに適した取引所と言えます。ここではbitbankがSOL購入にふさわしい理由と、その特徴について詳しく解説します。
bitbank(ビットバンク)

bitbankは、セキュリティの高さで定評のある取引所です。特に第三者機関からの評価が高く、2018年にはセキュリティ性能で日本一の評価を受けています。

メリット・デメリット
最大の特徴は、取引所取引のスプレッドの狭さです。特にビットコイン/円の取引ペアは、国内でも最も安価な水準での取引が可能です。また、40種類以上という豊富な取扱通貨も魅力です。
メリット | デメリット |
---|---|
・取引所取引のスプレッドが狭い ・セキュリティ体制が充実 ・取扱通貨数が多い | ・スマホアプリの機能が限定的 ・出金手数料が高め ・カスタマーサポートの応答が遅い場合がある |
デメリットとしては、スマートフォンアプリの機能が比較的限定的である点が挙げられます。また、出金手数料が最大770円とやや高めな点も考慮が必要です。
手数料体系
手数料体系は以下の通りで、特に取引所取引の手数料が業界最安水準である点が特徴です。
取引種別 | 手数料 |
---|---|
取引所取引(Maker) | -0.02%(リベート) |
取引所取引(Taker) | 0.12% |
日本円出金手数料 | 300円〜770円 |
暗号資産出庫手数料 | 通貨により異なる |
取扱通貨と特徴
40種類の暗号資産(仮想通貨)を取り扱っており、国内取引所の中でもトップクラスの品揃えです。主な取扱通貨は以下の通りです。
- 主要通貨:ビットコイン、イーサリアム、リップルなど
- DeFi関連:Polkadot、Chainlinkなど
- 国内人気通貨:モナコイン、ネムなど
また、信託保全制度を導入しており、顧客の資産を信託銀行で保管することで、万が一の場合でも資産が保護される仕組みを整えています。
仮想通貨ソラナ(SOL)の購入方法
ソラナ(SOL)の将来性に期待して投資を始めたい方のために、具体的な購入方法を解説します。ここではbitbankを例に、SOLを購入するための3つのステップを紹介します。初めて仮想通貨を購入する方でも分かりやすいよう、各手順を詳しく説明していきます。
取引所に口座を開設する
SOLを購入するための第一歩は、仮想通貨取引所での口座開設です。bitbankでの口座開設手順は以下の通りです。
まず、bitbankの公式サイトにアクセスし、「口座開設」ボタンをクリックします。基本情報としてメールアドレスとパスワードを登録し、利用規約に同意します。登録したメールアドレスに確認メールが送信されるので、メール内のリンクをクリックして認証を完了させます。
次に、本人確認情報の入力が必要です。氏名、生年月日、住所、電話番号などの基本的な個人情報を入力します。続いて、本人確認書類のアップロードを行います。運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの公的身分証明書が必要となります。スマートフォンのカメラで撮影し、アップロードするのが一般的です。
身分証明書と合わせて、本人確認書類として「顔写真」のアップロードも必要です。これは「なりすまし」防止のためのセキュリティ対策です。身分証明書と顔写真の照合が行われ、本人確認が完了します。
最後に、二段階認証の設定を行います。これはセキュリティ強化のために必須のステップです。スマートフォンにGoogle Authenticatorなどの認証アプリをインストールし、表示される認証コードを入力して設定を完了させます。これにより、パスワードが流出した場合でも第三者によるログインを防止できます。
本人確認書類の審査には通常1〜3営業日程度かかります。審査完了のメールが届いたら、口座開設の手続きは完了です。初めて仮想通貨取引所を利用する方にとっては少し手間に感じるかもしれませんが、これは金融庁の規制に基づく重要なセキュリティプロセスであり、資産を守るために必要なステップです。
口座へ購入資金を入金する
口座開設が完了したら、次はSOLを購入するための資金を口座に入金します。bitbankでの入金方法は主に銀行振込を利用します。入金手順は以下の通りです。
まず、ログイン後のダッシュボードから「入金」メニューを選択します。日本円の入金を選び、表示されるbitbank専用の銀行口座情報を確認します。この口座情報は個人ごとに異なる場合があるため、必ず自分のアカウントに表示される情報を使用します。
入金の際には、指定された振込名義や振込先、振込金額を正確に入力することが重要です。特に振込名義には、登録した本人確認情報と同一の名義を使用する必要があります。名義が異なると入金処理がスムーズに行われず、反映に時間がかかったり、最悪の場合は資金が戻ってくることもあります。
bitbankの入金には手数料がかからない点が大きなメリットです。一方で、銀行側の振込手数料は自己負担となるため、振込時には銀行の手数料体系を確認しておくと良いでしょう。インターネットバンキングを利用すれば、窓口やATMよりも手数料を抑えられる場合が多いです。
入金は通常、銀行営業時間内であれば数分〜数十分程度で反映されます。ただし、銀行の処理状況や時間帯によっては、翌営業日以降に反映される場合もあります。週末や祝日に入金した場合は特に注意が必要です。入金処理が完了すると、bitbankのアカウント内の日本円残高に反映されます。
初めて仮想通貨投資を行う場合は、最初は少額から始めることをおすすめします。仮想通貨市場の値動きに慣れるまでは、リスク管理として投資可能な金額の一部からスタートするのが賢明です。bitbankでは最低1,000円から入金が可能なので、少額からでも投資を始められます。
入金が完了したことを確認したら、いよいよSOLの購入に進みます。入金額が反映されるまで待ち、次のステップに進みましょう。十分な資金が口座に反映されていることを確認することが、スムーズな取引の鍵となります。
SOLを購入する
口座への入金が完了したら、いよいよSOLを購入する段階です。bitbankではSOLを取引所方式と販売所方式の両方で購入することができますが、より有利な価格で購入できる取引所方式での購入手順を説明します。
まず、ログイン後のダッシュボードから「取引」メニューを選択し、取引ページに移動します。取引通貨ペアの一覧から「SOL/JPY」を選択します。これはSOLと日本円の取引ペアを意味します。右側に表示される注文フォームを使って購入注文を出します。
注文方法には主に「成行注文」と「指値注文」があります。「成行注文」は現在の市場価格ですぐに購入する方法で、迅速な取引が可能ですが、価格変動の激しい時間帯では予想より高い価格で約定する可能性があります。一方、「指値注文」は自分の希望する価格を指定して注文を出す方法です。市場価格が指定価格に達したときに取引が成立するため、希望価格での購入が可能ですが、価格が指定レベルに達しない場合は取引が成立しません。
初心者の方には、まずは少量のSOLを成行注文で購入し、取引の流れを理解することをおすすめします。「数量」欄に購入したいSOLの数量を入力し、「成行買い」ボタンをクリックすると注文が実行されます。bitbankではSOLの最小取引単位は0.0001SOLなので、少額からでも投資を始められます。
取引が成立すると、「注文履歴」タブで取引内容を確認できます。約定価格、手数料、取得したSOLの数量などが表示されます。購入したSOLは自動的にbitbankのウォレット残高に反映されます。ダッシュボードの「残高」ページで保有しているSOLの数量や日本円換算の資産価値を確認できます。
SOLの価格は常に変動しているため、一度に全額を投資するのではなく、ドルコスト平均法を活用するのも一つの戦略です。これは定期的に一定額を投資していく方法で、価格変動のリスクを分散させる効果があります。bitbankでは500円から積立設定も可能なので、長期投資を考えている方はこの機能の活用も検討してみてください。
購入したSOLはbitbank内のウォレットで保管することも、外部の自分専用のウォレットに送金することも可能です。長期保有を目的とする場合や大量のSOLを保有する場合は、セキュリティ強化のためにハードウェアウォレットなどの外部ウォレットの利用も検討することをおすすめします。ただし、送金には手数料がかかる点に注意が必要です。
まとめ
本記事では、「ソラナはオワコンなのか」という疑問に対して、徹底的な調査と分析を行ってきました。結論として、ソラナは決してオワコンではなく、むしろ将来性の高い暗号資産(仮想通貨)であることが明らかになりました。
ソラナの最大の強みは、独自のプルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)コンセンサスメカニズムによる高速かつ低コストな取引処理能力です。1秒あたり約4,382件のトランザクションを処理し、取引手数料は約0.00025ドルという驚異的な性能を持っています。この技術的優位性は、DeFi、NFT、ゲームなど様々な分野での応用を可能にしています。
確かに、ソラナはイーサリアムと比較した普及率の低さ、過去のハッキング被害や技術的課題、そしてFTX破綻による価格暴落など、「オワコン」と言われる理由もありました。しかし、2023年以降はこれらの課題を着実に克服し、2025年1月には過去最高値を更新するまでに回復しています。特に開発者数ではイーサリアムを上回るなど、むしろ成長の兆候を見せています。
将来性という観点では、Firedancerアップグレードによる性能向上、ETF承認の可能性、Superteam Japanによる日本でのエコシステム拡大、DAppsとNFT市場での成長、そしてWeb3.0スマートフォン「Saga」の展開など、多角的な発展戦略が進行中です。さらに、トランプ政権による「米国仮想通貨準備金」にソラナが選ばれたことは、制度的な信頼性を大きく高める出来事となりました。
投資を検討されている方には、bitbankのような取引所方式でSOLを購入できる信頼性の高い取引所の利用をおすすめします。購入の際は、口座開設、資金入金、SOL購入という3つのステップを踏むことになります。特に初めての方は少額から始め、徐々に市場の動きに慣れていくことが重要です。
ソラナの今後については、技術的な進化とエコシステムの拡大が順調に進めば、イーサリアムの有力な競合としての地位を確立し、Web3.0時代の主要プラットフォームとなる可能性が高いと言えるでしょう。ただし、仮想通貨市場全体の動向や規制環境の変化、競合プロジェクトの台頭など、不確定要素も存在します。
最後に、仮想通貨投資は価格変動のリスクを伴うことを忘れないでください。ソラナの将来性に期待する一方で、投資は自己責任の原則のもと、十分な調査と分析に基づいて行うことが大切です。情報を常にアップデートし、自分の投資方針に沿った判断を心がけましょう。
ソラナは技術革新、制度的認知、エコシステムの成長という三つの柱を着実に強化しており、オワコンどころか、むしろ将来の暗号資産(仮想通貨)市場を牽引する可能性を秘めた存在と言えるでしょう。
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